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「美容はテックで再定義されるのか?」 5度目のMeetUpサンフランシスコの問いかけ

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1月29日に開催された、今回で5回目となるサンフランシスコでのBeautyTech MeetUp SF。ビューティに留まらず、ファッション関連のファウンダーもパネリストとして参加し、マイノリティや働く女性が持つ課題にテクノロジーで挑戦する起業家たちの奮闘ストーリーがいくつも語られた。

YCombinator のファウンダーのひとりである、ポール・グレアム(Paul Graham)氏は、かの有名な「スタートアップの始め方」という記事にこう書いている。「スタートアップを起こすアイデアを決めるために必要なのは、アイデアを思いつくことではない。自分自身が抱えている問題を見つけることだ」。今回のミートアップに集まったのは、グレアム氏のそんな言葉を思い出させる人々だ。

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マイノリティの問題をケアするスタートアップ

アフリカン・アメリカン女性のための、ヒューマンヘア素材のヘアエクステンションを販売しているMayvennの創業者のディシャム・イミラ(Diishan Imira )氏は、家族や親戚に美容師がおり、幼少期から彼らが抱えるビジネス上の問題を自分の目で見てきた。2018年のニールセンの調査によると、黒人特有の髪質のためのヘアケア商品や化粧品は年間で5,400万ドル(約60億円)規模の市場だとされる。しかし、こうした黒人マーケットの商品が売買される過程で、黒人コミュニティにお金が還元されないことや、美容師の取り分が少なくなってしまうことを問題だと感じていた。

Mayvennは、イミラ氏の地元であるオークランドを拠点に、ヘアエクステンションの購入に加え、それをつけてくれる美容師をマッチングするマーケットプレイスだ。

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右端、ディシャム・イミラ氏

しかし、起業した当初こそスタートアップのピッチイベントで優勝することもあったが、実際の投資にはなかなか漕ぎ着けることができなかったという。ベンチャーキャピタリストには、白人男性が多く、頭ではいいアイデアだと理解できても、「自分ごと」として問題を捉えることが難しかったのだ。そこでイミラ氏は、彼らを自分の車に乗せてオークランドへ連れていき、黒人コミュニティで起きている現実を、実際に問題に直面する店舗や理髪店を見せることで提示して、彼らの信頼を得たという。500 Startups のアクセラレータープログラムに参加したのち、シリーズAの投資を、全米でも最大規模のVCであるアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)から受け、去年の11月には2,300万ドル(約25億円)のシリーズBの投資も受けている。

働く女性ファーストのワークウェア

もう一つ素晴らしいと感じたのは、働く女性のためのワークウェアをD2Cで提供しているブランド、Argentだ。創業者の2人が着目したのは、女性が着ている服の質が給与の高低に関係していると数々のデータが示しているにもかかわらず、それについて話すことがタブーとされているフラストレーションの存在だ。服が与える印象、ハイブランドの高級スーツか、プチプラのスーツかによって、良くも悪くもビジネスパーソンの評価が決まるのであれば、着やすくて、機能性が高く、スマートな服をリーズナブルに、働く女性に提供したいという思いからArgentは生まれた。

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