三越伊勢丹が提携した中国EC大手、京東はEC内のARメイクアプリを開発
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アリババとは異なる徹底した自前主義で、その牙城を脅かし続ける中国第2位のEC大手・京東(読みはジンドン、運営しているECはJD.com)には、人工知能やドローン、自動配送車など自動化システムに大量の投資を行うテクノロジー企業という一面がある。化粧品の販売にも積極的にテクノロジーを取り入れ、ARによるヴァーチャルメイクアップアプリも自前で開発。直近では、三越伊勢丹が戦略的な業務提携を発表した。気になるその詳細を、東京オフィスの担当者に聞いた。
Image: 京東のARメイクアプリ
三越伊勢丹が、京東と越境ECで戦略的業務提携を結んだのは2018年9月3日のことだ。提携を知らせるプレスリリースには「出店の狙い」とする項目があるが、そこに以下のような一文がある。
<京東はトレンドの化粧品においてもAR・VRを使ったバーチャル空間での先進的なメイクアップ販売を強化しており、中国のお客さまにもより安心してお買い物をしていただける環境が提供されているため、今後更に伸長が期待されるメイクアップ商品等に関しても展開がしやすいと考え出店に至りました>(『三越伊勢丹が中国小売業最大手の京東(ジンドン)と越境ECで戦略的業務提携』より引用)
京東グループは、中国国内のECモール「JD.com」、また越境ECモール「京東全球購」を運営している企業として日本でも知名度が高く、最近ではドローンや無人配送車を使った自律移動式無人配送、無人コンビニをはじめとするスマート店舗の運営など流通におけるイノベーションをしかけ、テクノロジー関連でも話題になることが多い企業だ。
プレスリリースによれば、京東はAR・VRにも注力しているが、実際にはどのように実用化が進んでいるのだろうか。今回、JD.com京東日本の広報担当・張雲澤(ジャン・ユンザ)氏によれば、それは「ボーダーレスリテール」の一環だという。
テクノロジー企業としての素顔を持つ京東
JD.com京東日本 広報担当・張雲澤氏
Photo by チーム・ロボティア
「京東では、ユーザーがどんなところからでも、どんな時間でも、またどんな商品でも気持ちよく購入できる環境をつくりたいと考えている。また、自社ではボーダーレスリテールと呼んでいるが、オフラインとオンラインの境界をなくし、互いの領域が相互に刺激し合うような流通・小売環境の構築を目指している。そのため、ドローンや無人配送車、無人店舗などに多角的かつ戦略的に投資を行っているが、AR・VRもそれらショッピングを改革していくためのひとつの手段、テクノロジーだと認識している」。
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