見出し画像

中国で「マスクメイク」が大きなトレンド、アイメイク製品やスキンケアも好調な売上

◆ English version: Mask-conscious makeup boosts eye makeup and skincare sales in China
New English article
◆ 新着記事をお届けします。以下のリンクからご登録ください。
Facebookページメルマガ(隔週火曜日配信)
LINE:https://line.me/R/ti/p/%40sqf5598o

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、人々の生活様式は一変した。中国の美容業界も例外ではない。大きな変化の1つは「マスクメイク」トレンドである。外資、内資の各ブランドがブームの兆しをいち早く読み取り、競い合うようにプロモーションを展開、好調な売上につながっている。また、マスクによる肌荒れから敏感肌向けのスキンケアも伸びている。

近年、深刻な大気汚染に見舞われている中国だが、微小粒子状物質(PM2.5)の数値が多少高くても、これまでは街中でマスク姿を見かけることは非常に少なかった。しかしCOVID-19の感染が拡大すると、地下鉄やオフィスビルなど公共の場での着用が義務付けられ、マスクは欠かすことのできない存在になった。これが引き金となり、マスクを着けるのを前提としたメイクアップが、中国でも注目されるようになったのだ。

SNS上にはマスクメイクに関する膨大な数の投稿が見られ、Weiboではマスクメイクを意味する単語が入ったハッシュタグが多数存在する。最近では人気女優・張予曦の動画が話題になり、ハッシュダグ「張予曦マスクメイク」の閲覧数は4億を超える。

マスクメイクを指南するメイク動画の多くは、アイメイクの仕方や化粧崩れしにくいメイクの方法などを紹介するものだ。現地の報道によると、アリババグループの「タオバオ(淘宝)」で2020年2月19日に配信されたマスクメイクのライブ動画は、820万人が視聴したという。

画像1

人気女優・張予曦が公開した
マスクメイクの動画

ロレアルはブランドごとにマスクメイクを提案

マスクメイクの流行は市場にも変化をもたらした。アイメイクが強調されるようになり、関連アイテムの販売量が増えている。

家電量販中国大手の蘇寧グループによると、同社のECサイトでは、2月9日~3月5日のアイブロウ用ペンシルやパウダーの売上は前年同期比で112.7%増え、アイライナーは129.6%増、マスカラは106.2%増、アイシャドウは126.3%増と軒並み増加している。ブランド各社がマスクメイクを念頭にしたプロモーションを積極的に展開していることも一因だ。

ここから先は

2,552字 / 3画像

このマガジンを購読すると、バックナンバー記事を制限なくご覧いただくことができます。

BeautyTech.jpは最新1カ月の記事は無料、それ以前の記事は全文閲覧が有料です。「バックナンバー読み放題プラン」をご利用ください。

このマガジンを購読すると、バックナンバー記事を制限なくご覧いただくことができます。

「バックナンバー読み放題プラン」の法人・企業様向けプランです。社内限定で転用・共有していただけます。