ブラジル「ナチュラ&Co」は有名ブランドを買収、ラテンアメリカ市場を牽引なるか
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ラテンアメリカの大国ブラジルの景気回復がまだ途上でもあるなかで、パーソナルケア市場が伸びている。それを牽引するのがブラジル発の一大化粧品企業「ナチュラ&Co」だ。旗艦ブランド「ナチュラ・コスメティコ」を基軸に、「イソップ」「ザ・ボディショップ」「エイボン」を次々と買収、美容専業グループとして世界4位の座を狙う。
市場調査会社ユーロモニターによると、ラテンアメリカでは2017年にパーソナルケア製品の市場が2012年から42.5%もの成長率を見せ、650億ドルに到達。2022年には770億ドルまで伸びると予想されている。
ナチュラ&Coは、1969年にブラジル・サンパウロで創業した世界的なパーソナルケア化粧品グループだ。地元ブラジルの豊かな生物多様性に着目し、ブラジル国内の30以上の生産地域と連携し、アマゾンの植物などを原料にした化粧品を、旗艦ブランドである「ナチュラ・コスメティコ」(以下、ナチュラ)」を通じて、数多くリリースする。セールス展開も独特で、180万人以上在籍する「コンサルタント」と呼ばれる委託販売員による訪問販売方式をとり、消費者に直販するネットワークとオムニチャネルを持つ。
ナチュラ&Coは、環境にやさしい持続可能な企業としてのイメージも推進する。ナチュラでは1983年にブラジルで初めてレフィル製品を販売、2006年には動物実験の完全廃止、2007年にはCO2削減プログラムを、2011年にはアマゾンの森林を守るプログラムを実施。2019年には「世界のサステナブルブランド100」で15位にランクインしている。
世界3大ブランドを買収した理由
その一方でナチュラ&Coは、大手ブランドとして知られるイソップ、ザ・ボディショップ、エイボンを傘下にいれてきた。
まず買収を検討したのが、オーストラリア発のナチュラル系ブランドのイソップだ。イソップの買収交渉は2012年から始まり、4年後の2016年に実現した。イソップは植物由来成分を最大限に活用するナチュラルスキンケアブランドで、ナチュラのブランドコンセプトと親和性が高い。
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