米Finiite、AI肌診断をベースにユーザー視点で化粧品レコメンドの民主化をめざす
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個人ユーザー向けにパーソナライズしたスキンケア商品のマッチングと購入を可能にするアプリFiniiteは、企業やブランドがAPI連携で自社ECサイトや店舗に導入できる新サービスをスタートした。ダッシュボードからユーザーインサイトの把握とともに、CVR(コンバージョン率)の向上から在庫予測までその用途はさまざまだ。Finiite APIの概要と開発の背景を創業者兼CEOのファティマ・エイワン氏に聞いた。
肌タイプのパーソナライズ分析から購入までアプリで完結
2020年、米国で創業の「Finiite(フィニート)」は、スマホのセルフィー画像から各自に最適なスキンケア製品をレコメンドし、アマゾンのECサイトから購入が可能な一般消費者向けのモバイルアプリを2021年にリリース。そして、2022年6月には、企業やブランドが同サービスを利用できるFiniite APIの提供を開始した。
レコメンドの仕組みは、ユーザーがスマホで顔を自撮りすると、その画像を同社開発のAIがRGB(赤・緑・青)値にもとづくピクセルレベルの色の違いから分析して肌の質感を割り出し、ノーマル、ドライ、オイリー、コンビネーションの4タイプのどれに当てはまるかを判別。Finiiteがアフィリエイト・パートナーとして契約する北米アマゾンに登録されているスキンケア製品のなかから、一人ひとりの肌タイプに適したクレンザー、トナー、セラム、モイスチャライザーといったアイテムをそれぞれリスト化し、パーソナライズしたおすすめとして提示する。ユーザーは気に入った商品をアマゾンのストアを通して購入ができる。
Finiiteの創業者であるファティマ・エイワン(Fatima Awan)氏は、同社のコアAI技術について「顔画像の何百万ものピクセルレベルのアノテーション(注釈)を分類・セグメント化できるコンボリューション・ニューラルネットワーク(CNN/畳み込みネットワーク)をベースに構築されている。Resnet50(深さが50層の畳み込みネットワーク)とDeepLab V3(畳み込みニューラルネットワークによって計算された特徴を任意の分解能で抽出する機能)を実装しており、イメージクラスフィケーション(画像分類)とイメージセグメンテーション(画像分割)にもとづいて、顔画像を90%の予測精度で4つの異なる肌タイプに選別する」と説明する。
あわせてエイワン氏は、このアプリのアイディアは、過去10年間、自分自身が生活のなかで直面していた課題から生まれたものだと話す。
「ずっと肌トラブルに悩まされてきたが、その原因は主に、店舗のカウンターに並ぶスキンケア製品のどれを買ったらいいのかがわからず、適切と思える商品を選んでは、自分の肌に結局合わず、思わしくない反応が出ていたことにあった。そこで、私たちが日常的に使う日用品であるスマホで気軽にできる、正しい商品選びを自動化する方法を作りたいと考えた」(エイワン氏)
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