中国発「XREAL」最新ARグラスは、美容業界も注目すべき"サングラス型”と"空間コンピューティング機能"
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アップルからスマートグラス「Vision Pro」がリリースされて話題のAR/MR領域における空間コンピューティング。日本をはじめ、韓国や欧米などでも販売が好調なARグラスブランド「XREAL」の新機種「XREAL Air 2 Ultra」は、Vision Pro並みの空間コンピューティング体験が可能とされる。サングラスをかけるような気軽さで、将来的に美容業界での活用も視野に入ってきそうだ。
ヘアスタイルやメイクを崩さない軽量サングラス型であることの重要性
米調査会社IDCによると、2023年の拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットの世界出荷台数は前年比8.3%減の810万台だった。低調だったAR/VR市場だが、2023年夏、アップルがWWDC2023で発表した「Vision Pro」の登場で、AR/MR(ミックスド・リアリティ、複合現実)領域の空間コンピューティング技術が世界中で注目を集めている。これまでのVRのように完全に視界を遮っての没入体験ではなく、現実世界のなかで仮想世界を映し出すことができることに大きな特徴をもつ。
2024年2月にはVision Proが3,499ドル(約52万円)で発売されたが、CES2024では中国発のXREALが発表した新型ARグラス「XREAL Air 2 Ultra」が話題をさらった。顔を覆ってしまうゴーグル型ではなく、わずか80グラムほどのチタンフレームのサングラス型で、Vision Proと比較して約5分の1の700ドル(日本では9万9,800円で販売)のリーズナブル価格も注目を集めた。実際、CES2024のXREALのブースには「XREAL Air」の上位モデルであり、空間コンピューティング機能を備えたXREAL Air 2 Ultraを体験しようと長い列ができていた。
Vision ProもXREALも、どちらも今後のさらなる改良や対応アプリケーションの開発が待たれるが、これらをつけることで実現されようとしている世界は、室内や屋外など、普段生活している空間に仮想モニターが映し出され、PCやスマホ、物理的なディスプレイなしで、仕事をしたり、映画やゲーム、ショッピングを楽しめる環境だ。仮想モニターは視線やハンドジェスチャー、音声などで操作し、人との対話も、すぐそこにいるかのような体験が可能となる。PCやスマホが必要なくなるかもしれないといわれているゆえんだ。
そして、XREALが今回の新機種でみせたサングラス型は、美容業界でも活用の可能性が広がりそうだ。Vision ProはこれまでのVRゴーグルよりも軽くなったとはいえ、スキーゴーグルのように顔を覆ってしまう感は否めない。かつケーブルもある。それに対してXREALはケーブルなしのサングラス型だ。ヘアスタイルやメイクの崩れがほぼ気にならないという点で、美容を気にするユーザーにとってのハードルは低くなったといえる。
たとえば化粧品ブランドとしては、バーチャル店舗や3Dでの商品の確認・購入ができるショッピング体験、美容部員によるアドバイスや、ブランドアンバサダーのセレブレティと間近で対面しているかのようなイベントなども考えられそうだ。ARグラスがあれば、どこにいてもお気に入りのバーチャルショップを訪れ、接客やイベントを楽しみ、購入までできるという体験を組み立てることも可能だろう。
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