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メタバース、XRツール、クリエイターエコノミー、新しい顧客体験がビジネスをドライブ【CES2023(3)】

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実店舗に客足が戻ってきている米国だが、パンデミックを経てデジタル上のサービスが一気に進化・普及したことにより、ショッピングにおける消費者の体験への期待値は、オン/オフを問わず大きく変化している。CES2023の3回目のレポートでは、開催されたいくつものセミナーイベントを通じて、ポストパンデミックの消費者が求めるフィジカルとバーチャルの境目のないエンゲージメントをいかに実現するかについて探っていく。

ロブロックスなどゲームプラットフォームがいまのショッピングモールの位置づけに

米国では、2022年後半にはパンデミック時の外出規制などがすべてなくなり、調査会社ミンテルが呼ぶところの「消費者が最も好む購入チャネル」である実店舗が、人気を取り戻している。とはいえ、パンデミック中にeコマースが急速に普及したこともあり、消費者の購買行動がパンデミック以前と同じに戻ったわけではない。

ミンテルの調査によると、53%の消費者はWebサイトやアプリ、SNSなどオンラインとリアル店舗の両方で買い物ができることを好むとされる。とくにビューティ業界では、若年層を中心に、購入を決断するにあたりインフルエンサーの影響が強く、ソーシャルコマースが重要なチャネルとなる。つまり、企業にとっては、オンでもオフでも魅力的なショッピングが楽しめるチャネルを用意し、消費者の選択と体験の幅を広げることがますます重要になっている。

その鍵となるのがメタバースだ。2022年に続き、メタバースは「CES2023 Tech Trends to Watch」でも注目分野の1つとして挙げられた。これまでは、メタバースがどこまで支持され浸透するのか半信半疑の意見も少なくなかったが、CES2023会場では、Web3.0への移行は、もはや既定のこととして捉えられていた。

CESのセミナー「XR/AR/Metaverse - Revolutionizing Retail - Consumer Experience(XR/AR/メタバース - リテールの革命 - コンシューマーエクスペリエンス)」に登壇した、XR/ARリテールや広告業界に詳しいパネラーたちは「これからの消費を担う若者にとって、ロブロックス(ROBLOX)やフォートナイト(Fortnite)といったメタバースは、かつてのショッピングモールにとって代わる、友達と集う場所になった」という認識をはっきりと示した。

ゲームプラットフォームのロブロックスやフォートナイトでは、ファッションアイテムなどアバター用の商品が販売されているのはもちろん、ゲーミフィケーションされたキャンペーン展開、コレクタブルNFTの配布や販売、ファッションショーやアーティストのライブといったイベントなど、すでに多くのクリエイターやブランドがビジネスを展開している。

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