ブロックチェーンでヴィーガンやエシカルなどの信頼性を開示する英Cult Beauty
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欧米を中心にクリーンビューティのトレンドは強まるばかりだが、オーガニックにおけるCOSMOS認証のような国際的な統一基準のないヴィーガンやエシカルについて、ブロックチェーン技術でその信頼性を検証・開示すべく取り組むのが英国の化粧品ECのCult Beautyだ。IBMも化粧品関連の追跡システム開発を検討中といい、消費者に対する情報と信頼性の開示が加速している。
クリーンビューティアイテムを扱う英国のオンラインリテーラー、Cult Beautyは2019年暮れ、プロジェクト・プロヴィナンス(Project Provenance、以下プロヴィナンス)のブロックチェーン技術基盤ソリューションを採用し、オーガニックやヴィーガン、エシカルといったブランドの「主張(Claim)」の根拠を検証、消費者に開示する取り組みを開始した。この背景には、こういった主張が第三者機関で認証されているものなのか、ブランド独自の主張なのかを明確にする狙いがある。「ポストコロナ」または「ウィズコロナ」の時代、美容業界では透明性や倫理性がこれまで以上に問われることになると予想され、それに応える技術の1つとしてブロックチェーンの可能性が試されている。
第三者機関が検証、主張の定義も説明
Cult Beautyは、その名前が示すように、人気の高い「カルトな商品」を集めているのを売りにしたECで、ドランクエレファントやfreshといったインディーブランドの取り扱いが多い。同社によると、2008年のサービス開始当時から情報の透明性を重視し、商品に含有される全成分の表示を英国の化粧品専門ECサイトとしては初めて行い、消費者のレビューについては低い評価も含めてすべて掲載している。
プロヴィナンスとの提携の仕組みはこうだ。まず、「オーガニック」「ヴィーガン」「エシカル」など、ブランドに自社製品のアピールポイントとなる主張の「証拠」となる情報の提供を求め、提供された情報をプロヴィナンスがブロックチェーン上に記録する。そして、証拠を精査し、その主張が認証団体やラボといった独立した第三者機関による検証に裏付けされたものだと確認できれば、Cult Beautyの商品ページに記載された「主張アイコン」の横に、緑のチェックマークを表示する。つまり、信頼できる第三者機関が実証した主張と明示することで、確かな根拠に基づく「信じてもいい主張」と、消費者が判断できるようにしているのだ。
第三者機関の実証がまだ行われていない主張、たとえばブランドが商品の成分を保証する「確約書(Statement of Assurance)」や「声明」が証拠として提出された場合は、チェックマークを入れず「主張アイコン」だけが表示される。
たとえば、Ren Clean Skincareの「Ready Steady Glow Daily AHA Tonic(250ml)」は、クルエルティフリー(Cruelty-free)とヴィーガンの2つを主張しており、クルエルティフリーの方だけに緑のチェックマークがついている。
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