米GUESSとアリババが描くファッションAIストア。すでに競争は激化している
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人工知能がリアル店舗で顧客にぴったりのファッションを提案してくれる。顧客は買い物かごさえ持つ必要はなく、誰もがVIP顧客のようだ――。アリババが「ファッションAI」コンセプトストアを開設以降、中国ではファッション店舗をデジタル化し「オンラインとオフラインの融合(Online Merges Offline=OMO)」の新境地を拓こうという動きが顕在化している。
Image: alibabanews.com
AIやIoT技術を駆使したアリババのファッションAI体験ストア
2018年7月5日から7日、いわゆるBATの一角のアリババがAIを活用したコンセプトストア「ファッションAI」を香港理工大学内にオープンした。協力しているファッションブランドは米国のGUESS。両社はファッション分野でのAIの開発・実用化において提携関係にある。
ファッションAIとは、ユーザー一人ひとりにパーソナライズしたファッションを提案する人工知能システムのことをさす。システムのベースとなるデータは、これまでユーザーがアリババ関連サービス経由でショッピングした商品の購入履歴、またタオバオ(淘宝網)が保有している50万通り以上のコーディネイトデータなどである。
すでに一部既報となっているが、アリババのファッションAIコンセプトストアの全体像について要約してみたい。
同ストアの入場口には「身分(会員)識別エリア」が設けられている。顧客はまず、スマートフォンからタオバオにアクセス。会員情報と、備え付けられた顔認識システムでIDチェックを受けることで店舗へ入場できる。
店内にはGUESSブランドの商品が陳列されているが、一般の店舗との大きな違いは、陳列棚の横にデジタルサイネージ(スマートディスプレイ)などスマート機器、また情報収集のための各種センサー類が装備されていることだ。並んでいる洋服には商品情報が登録されているRFID(無線通信による個体認識)タグが付けられており、顧客がある商品を持ってデジタルサイネージの前に立つと、タグから情報を読み取り、自動でその商品に組み合わせるべきおすすめのアイテムを表示・提案してくれる仕組みになっている。
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