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パーフェクト、3D-AR試着でファッション領域に本格参入、グーグルなどとも連携へ

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ARバーチャルメイクや髪色シミュレーション、AI肌診断で美容業界のDXを牽引するパーフェクトが、アイウェアとアクセサリーの領域にも3D-AR試着サービスを広げ、ファッション業界に向け提供を開始した。あわせて、2021年6月には、パーフェクト とグーグルおよびFacebookとの新たな提携が発表され、各ブランドが展開するソーシャルコマースの活性化にさらに寄与する意図が明らかになった。パーフェクト株式会社 代表取締役社長 磯崎順信氏へのインタビューをもとに、パーフェクトが描くビジネスの近未来像を考察する。

顔の向きや動きに自然になじむARアイウェアやイヤリングのトライオン

「今回のアイウェアとアクセサリーのバーチャル体験の大幅アップデートは、当社にとってファッションテック参入への第一歩と考えている」と話す磯崎氏。「商品の点数もユーザーの数も多く、化粧品市場よりも大きなアパレル・ファッション市場に、まずは足がかりをつけることに意味がある」として、メイクのARバーチャルトライでは、国内外でデフォルト的な立ち位置を確立したパーフェクトが、培った技術力をもとにファッション業界でも存在感を高めていく狙いを示唆する。

折しも、パーフェクトとグーグルおよびFacebookとの新たな提携が発表され、グーグルでの化粧品の検索結果ページ上でダイレクトにARバーチャルトライができるようになったのをはじめ、InstagramとFacebook上でのバーチャルメイク機能の提供も開始した。今後はファッション業界向けのバーチャル体験機能も拡充していくと予想される。

眼鏡やサングラスのバーチャルトライ機能はYouCamアプリなどに以前からあったが、2021年2月にリリースされた企業向けのアイウェア3D-AR試着サービスでは、ブランドや小売店はパーフェクトが提供するコンテンツマネージメントシステム(PERFECTビジネスコンソール)上に商品の画像をアップロードするだけで、実商品を自動で3D-AR化し、試着体験の提供をより簡単かつスピードアップした。

そして、同6月のアップデートでは、従来は企業側が手動で瞳孔間距離(PD)を入力し、アイウェアのサイズ調整を行う必要があったが、AI技術を導入しPD値の検出を自動化した。アイウェアを試したい消費者がWebカメラやスマホカメラで自撮りするだけで、各自のPD値が計測され、選んだアイウェアの規格が自身の顔のサイズに合うかどうかを正しくチェックできる。

また、眼鏡などを外した状態で顔を前後左右に振るなどした短尺動画を撮り、この動画上でバーチャル試着が可能になった。磯崎氏いわく「強い近視や老眼などで、眼鏡をかけないと画面がよく見えない方に役立つ」機能でもある。さらには、レンズに映り込む風景の設定も可能で、たとえば、ニューヨークのビジネスパーソンをイメージしたデザインコンセプトの眼鏡なら、夕暮れのマンハッタンの街並みの画像を登録しておくことで、実際にアイウェアを着けたシチュエーションに近い体験を与えるとともに、商品の特徴のアピールも叶う。

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