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MESHWellやfatch、ファッション業界気鋭のHRスタートアップがつくる「つながり」

◆ English version: Two HR startups are changing how people work in Japan’s fashion industry
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ファッション業界で「人材」に対する課題を、従来にない発想とテクノロジーでアプローチするスタートアップ2社の試みを紹介する。MESHWellとfatch、それぞれが解決を試みようとする課題は、美容業界のそれとも大きく重なる。

店頭の販売員の即戦力を見つけられるサービス「MESHWell(メッシュウェル)」や、業界特化型のコミュニケーションアプリ「fatch(ファッチ)」など、人材×ITに着目した2つのサービスが相次いで登場した。いずれも従来の慣習から脱却できず人材を活かしきれていない業界の現状を打破する狙いがある。サービスを立ち上げた起業家たちに話を聞いた。

アパレル業界の経験と留学がMESHWell創業の糧に

アパレル業界の、とくに販売スタッフの人材不足を、ブランドや店舗側が働き手を直接見つけられるマッチングサービスで解決しようと取り組む起業家がいる。株式会社MESHWell代表取締役CEOの窪田光平氏だ。

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株式会社MESHWell
代表取締役CEO窪田光平氏(右)、
カスタマーサクセス ディレクター
伊藤ゆり氏(左)

窪田氏は、大手アパレル業のベイクルーズの創業家に生まれ、学生時代から販売員のアルバイトに従事。新卒で丸紅に入社後、ベイクルーズに転じ、EC事業の拡大やカスタマーサポートセクションや新規事業の立ち上げに携わった。

「カスタマーサポート事業を担当していた際、顧客の声を分析する機会があった。驚いたのは『接客』というキーワードを分析すると『接客されるのが嫌』というのは少数で『もっと接客してほしい』との声が9割を占めていたことだった。一方で現場の販売員の働き方をみると、商品の出し入れからブログの更新まで業務量が増えているなかで、売上予算や割り当てられた役割と責任も負っていながら給与はここ10年上がっていないという現状があった。頑張って働いているのに成長を実感できず疲弊する現場に課題感を持っていた」(窪田氏)。

そうした現場の課題をマッチングサービスで解決しようと思いついたのは、米国にMBA(経営学修士)留学していた頃だ。米国では、長時間就業する正規雇用ではなく、ライフスタイルや専門性を生かして複数のプロジェクトを同時に組み合わせる働き方をしている人がたくさんいた。調べてみると、アメリカでは、ミレニアル世代(1980~1990年代生まれ)の約半数の1500万人がフリーランスで働いていることがわかった。労働可能人口全体で見ても、副業を含めたフリーランス人口は35%に上るが、一方で日本は17%にとどまっている現実もあった。

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