韓国SLOCやDECANTなど化粧品アップサイクリング関連スタートアップの活躍
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韓国化粧品業界内では、廃棄された食品や製造過程で生まれる副産物などを有効活用し、持続可能な化粧品原料や容器を生み出すアップサイクリングに取り組む企業が増加している。CO2削減やサーキュラーエコノミー実現のみならず、アップサイクル原料でさらに消費者目線に寄りそいたいというのが共通した狙いだ。最新事例をもとに韓国のアップサイクリング化粧品事情をレポートする。
原料や資材の余剰在庫を売買するマーケットプレイスをローンチしたSLOC
持続可能な製品開発を通じて、化粧品業界におけるサーキュラーエコノミーの普及を目指す韓国ビューティスタートアップSLOC(スロック)は、2023年1月、未利用資源を有効活用するという目的で「NO WASTE」というマーケットプレイスをローンチした。
SLOCの社名はSustainable, Long-lasting, Organic Cosmeticsの略で、代表を務めるキム・ギヒョン氏らによって2022年5月に設立された。化粧品製造の過程で排出されるCO2を抑え、人間と自然双方の持続可能性を担保した商品開発を追求することをミッションとして掲げる。
SLOCはこれまで、廃棄された農産物を使用した化粧品開発で注目を集めてきた。2022年12月には、ソウル産業振興院が開催した「2022ソウルアワード」で、同社が開発したアップサイクリング石鹸の「ニンジンバー」と「黒ニンジンバー」が優秀商品に選ばれている。
ニンジンバーは済州島産の無農薬ニンジンで製造した固形シャンプーで、黒ニンジンバーはシャンプーとボディクレンザー機能をあわせ持つ製品だ。いずれも、サイズや形状が規格外のため通常の流通経路で販売できず、廃棄されるニンジンが原料となっている。また、製造する際の精製水の使用を1.6%と最小化。パッケージもプラスチックを使用しない素材としている。
「ニンジンバーと黒ニンジンバーは、ドイツ皮膚科学研究所が発行する「Dermatest(ダーマテスト)」認証でエクセレント等級を獲得し、英国ヴィーガン協会の認証も得ている。(中略)アップサイクリング原料を使用し、水の無駄も減らすとともに、ゴミを残さないパッケージを活用した。品質力と環境的価値を同時に認められた製品だ」(SLOC関係者)
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