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植物療法研究から生まれた新ブランドWaphyto、抽出テクノロジーで世界へ

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日本のフィトテラピー(植物療法)の第一人者、森田敦子氏による化粧品ブランド「Waphyto(ワフィト)」は、薬草栽培から商品開発までを森田氏自身が手がけ、製品の確かさとエシカルなコンセプトが光る。いままで難しかった植物成分の抽出を、船用機器専業メーカーとのオープンイノベーションで開発した独自の装置で実現し、この技術でOEM/ODMを目指し、地域創生とグローバル進出も狙う。その構想を詳しく聞いた。

東三河の土壌に可能性を見出し、無農薬の薬草栽培からスタート

パリ13大学医薬学部で植物薬理学を学び、帰国後は日本の植物療法の第一人者としてフィトテラピーの普及に尽力してきた株式会社Waphyto 代表取締役 森田敦子氏は、2003年に、日本バイオベンチャー大賞近畿バイオインダストリー振興会議賞を受賞するなど、植物バイオ化学者としてのキャリアをあわせ持つ。

森田氏の地元である愛知県東三河は、中央構造線断層帯に位置し、徳川家康が薬草学を実践した土地としても有名な場所だ。その地で森田氏は、約20年前から、地元の農家と一緒に無農薬で薬草を栽培し、東三河の土壌ならではの植物成分を抽出し、効果効能の科学的分析を繰り返す研究を続けてきた。そして、その植物成分を最大限に抽出するために、新たな抽出機を開発し、フィトテラピーと本草学にバイオテクノロジーを融合させた「植物バイオメソドロジー」を確立。その集大成としてライフスタイルブランド「Waphyto」を2020年9月にローンチした。

和とPHYTO(植物)を組み合わせたWaphytoという名前には、人が自然と美しく調和することへの願いが込められているという。

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株式会社Waphyto
代表取締役 森田敦子氏

潜水艦製造の技術コラボで誕生した新たな抽出テクノロジー

「フィトテラピーや本草学は、西洋と東洋で使用する薬草の違いはあるが、植物の中に含まれる機能性成分を体内に取り込み、身体のバランスを保ち、状態を緩和するケアがベースにある。その機能性成分を植物から的確に抽出し、その効果を科学的に分析した成分として配合するためには、サイエンスと技術の進化が不可欠だった」(森田氏)

植物から成分を抽出する方法は多数あるが、煮沸法では水溶性の成分しか抽出できず、そもそも60℃以上では酵素が失活してしまうといったさまざまな課題があり、植物成分の多くは、これまでの技術では抽出できない、すなわち解明されていないものの方が多いという。

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