インド版セフォラと呼ばれる美容系EC「Nykaa」オムニチャネル化も推進し成長
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大きな資本を持たない新興の化粧品ブランドがインド市場に進出する足がかりとして利用されるのが、インドの美容関連Eコマース業界ナンバーワンの「Nykaa」である。その強さの秘密を探るとともに、Nykaaを活用してインドのミレニアル世代の人気ブランドになったK-beautyのThe Face Shopの動きをみていく。
美容業界関係者から「インドのセフォラ」と称され、インド進出を果たしている本場セフォラを超える認知度をもち、美容関連Eコマース業界のトップを独走するEコマースブランド。それが「Nykaa(ナイカ)」だ。
男性用および女性用スキンケア、メイク、メイクアップアイテム、香水、ヘアケア、バスおよびボディ用品などのカテゴリーを持ち、1,200以上のブランドの8万5,000アイテムを超える商品を取り扱う。ホームページへの月間訪問者数は500万人、2019年度には前年比2倍弱の1億5,700万ドル(約168億円)の売上高を達成した。
Nykaaがインド市場で大きな成長を遂げた理由の分析に加えて、Nykaaを活用してインド市場参入に成功した外資系企業の事例として、韓国発の美容ブランドThe Face Shop を紹介する。
一歩先を行くオンライン戦略と地道なサプライチェーン作り
Nykaaは、古代インド・アーリア語に属するサンスクリット語で「美容、美人、女優」などを意味する言葉だ。そんな広義の女性美を意味する名前を冠したNykaaは、インドの金融都市として名高いマハラシュトラ州・ムンバイに本拠地を置く。
同社を率いるのは、女性起業家であるファルグニ・ナヤル(Falguni Nayar)氏だ。ナヤル氏は、時価総額インド第2位(2019年4月現在)の民間銀行Kotak Mahindra Bank傘下のKotak Mahindra Capital Companyで、マネージング・ダイレクターをつとめた経歴を持つ。
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