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K-Beautyに多様性と包括性をもたらす、黒人女性が創業者の「Dr. GIO Cosmetics」

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ナイジェリア出身の黒人女性グレース・イジョマ・オカフォー(Grace Ijeoma Okafor)氏が韓国で立ち上げた化粧品ブランド「Dr. GIO Cosmetics」が、韓国国内をはじめアジアや英語圏でも注目を集めている。黒人女性が創業者として立ち上げたK-Beautyブランド立ち上げの経緯、まずは韓国コスメの強みであるクッションファンデの技術を生かし、幅広い肌トーンのユーザー向けに製品ラインナップを揃える意図や目指すものについて紹介する。

韓国文化院で出会った韓国文化とK-Beauty

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出典:Dr. GIO Cosmetics公式サイト

Dr. GIO Cosmetics(以下、Dr. GIO)は、2020年11月14日に韓国に在住する黒人女性50名を招いたイベントでプレリリースされ、2021年1月1日に正式ローンチされたばかりの韓国化粧品ブランドだ。創業者であるナイジェリア出身のオカフォー氏は、なぜ韓国でブランド立ち上げを行うことにしたのか。そのきっかけは、ナイジェリアにある韓国文化院からだった。

オカフォー氏は母国ナイジェリアにいた頃、アジア地域の大学で学位を取ることを人生の目標のひとつとしていた。選択肢として日本で学ぶことも検討していたが、友人の勧めもあり韓国に留学することを決心。留学準備のために、ナイジェリアの首都アブジャにある韓国文化センター(韓国文化院)に通いはじめた。

韓国文化センターとは、世界各地に設置された準政府機関で、韓国カルチャーを他国に向け発信する交流センターの役割を果たしている。センター内には、各国の人々や現地に住む韓国系移民が韓国語を学ぶための語学スクールが併設されている。あまり知られていないが、韓国政府が文化振興のために支出する、いわゆる“韓流予算”の大半がこのグローバルに展開する韓国語スクール運営のために使用されている。

ナイジェリアは約2億人と世界7位の人口があり、韓国とは1980年に国交を樹立している。すでに、家電など韓国ブランドの電子機器は数多く輸出されているが、日本やアジア各地と比較すると、韓国の文化やビューティに関しての浸透度は高くないとされる。オカフォー氏も、両国文化の橋渡し役を担う韓国文化センターに通う日々のなかで、韓国コスメに初めて触れるきっかけを持ったと述べている

「2013年に韓国文化センターで韓国語を学んでいたとき、講師の方が韓国ブランドのマスクパックをプレゼントしてくれた。それまでみたことがない商品で、本当に良かったからもっと使いたいと思った。ただナイジェリアで韓国の化粧品を買うのはとても難しく、苦労してインターネットで検索して、どうにかみつかるという状況だった」(オカフォー氏)

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