GlossierやTHIRDLOVEなど米国の人気D2Cブランドは包括性で世代を超える
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2010年ごろに創業されたGlossierやEverlaneなどはもちろん、2015年以降に登場したTHIRDLOVE、そしてワコールが買収を発表したLIVELYなど、人気ブランドに共通しているのは、ミレニアル世代に向けて、そのポリシーと商品力をSNSで発信し、さらにはリアルストアでエンゲージメントを高めてきたところだ。加えて、その過程で「世代を超える支持」を獲得できるかどうかが、成長のポイントとなる。
Glossierの売上は伸び続けている。創業者で同社CEOのエミリー・ワイス氏がブルームバーグの取材に答えたところによると、2018年の売上は100億円を超え、前年の2倍という。また第2ステージに入ったとも述べている。2019年に入りユニコーン企業と騒がれながらも上場の噂は否定しており、その意味は、おそらくミレニアル世代だけではなく、Z世代やアルファ世代(2010年生まれ以降でミレニアル世代の子どもたちを指す)をもとりこみ、さらにユーザーの支持基盤を広げていくことではないかと思わせる。
昨年出したメイクアップラインGlossier Playのメタリックやグリッター感満載の商品づくりは「less is more」を標榜するヘルシーなイメージのスキンケアラインとは一線を画し、明らかにZ世代を意識している。
ニューヨークの旗艦店は、SOHOのチャイナタウンの一角にあり一等地ではないものの、時間帯によっては未だに入場制限がかかり、行列ができる。週末や休暇中には小学生か中学生と思われる女子もちらほら目につく。子どもがせがんだのか、親がファンなのかどちらかだろうが、その嬉しそうな顔を見るとGlossierの影響力がよくわかる。店内に足を踏み入れるとみんな商品を試すのに夢中だ。
SNSとクチコミで広まっていったこのブランドは、商品力はもとより、サイト、SNS投稿、パッケージ、店舗の内装からスタッフの対応に至るまで、すべてに誠実で、ブランドポリシーを感じとることができる。すでに、ミレニアル世代の親が子どもに安心して勧められるブランドのひとつになっていると思われる。ミシェル・オバマ氏など、憧れの対象となる女性がGlossierを愛用しているなど、単なるブームではなく人気は盤石であり、何よりGlossierはいつもワクワクさせてくれる期待感を保っている。
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