LIPSがGPT×独自データで、AIとの自然な対話をユーザー体験価値として提供へ
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株式会社AppBrewは、Open AIの言語モデルGPT(Generative Pre-trained Transformer)を活用し、同社が運営する美容プラットフォーム「LIPS(リップス)」内で「LIPS AI バーチャルビューティーアドバイザー(β)」を提供開始した。同社が言語生成AIの利活用をいち早く進めた理由とサービスリリースまでのプロセス、また、AIとの対話で得られるユーザーの率直なフィードバック収集などについて、主導した担当者に話を聞いた。
食では食べログ、美容ではLIPS、よりユーザーの利便性に踏み込んだGPT活用
Open AIの対話型生成AIサービス「ChatGPT」は、2022年11月の公開直後から世界中で大きな反響を呼び、2023年1月にはアクティブユーザー数が1億人を突破した。日本でも注目度は高く、すでにさまざまなビジネス領域で活用が開始されている。
AppBrewは、クチコミや商品情報など、LIPS内に蓄積された独自のデータを軸にChatGPTにも使われているOpen AIの言語モデルGPTを活用。2023年5月10日に、美容プラットフォームLIPS内でチャットサービス「LIPS AI バーチャルビューティーアドバイザー(β)」(以下、バーチャル BA)を提供開始した。株式会社AppBrew 取締役CTO 堀江慧氏は、同サービスを立ち上げた背景を次のように語る。
「私たちは人工知能(以下、AI)周辺の技術動向について関心が高く、常に注視しており、『LIPS AI パーソナルカラー診断』などの機能をLIPSに装備してきた。ChatGPTのベースになっている技術に関しても、数年前から注目していた。LIPS上にのせて実用的に使える手応えを感じたのは、最新バージョンであるGPT-4が公開されてからだ。従来技術に比べると明らかに質的にレベルが高く、私たち自身が技術を検証する過程で得た驚きや面白みなどの感動体験を、美容・コスメ領域でユーザーに届けたいと考え、早期に実装・公開する判断をした」(堀江氏)
グローバル同様、日本でもさまざまな領域でGPTをいち早く活用する事例がみられるが、堀江氏は「GPTの実装には大きく2つの波があった」と振り返る。1つめの波は、実用性よりも話題性や速報性に重きをおいたサービス実装で、LINE 上でChatGPTの利用 を可能にした株式会社 piconの「AIチャットくん」などがこれにあたるという。
2つめは、ユーザーに提供できる価値や実用性によりフォーカスした、バーティカルなサービスにおける実装だ。たとえば、食べログがChatGPTプラグインの提供を開始し、下記の画像のようにユーザーがChatGPTで予約ができる飲食店を検索できるようにした事例などが含まれる。LIPSの活用は2つめの波にあたるが、日本の美容業界内でのユースケースとしては最速の部類といえる。
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