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SHEbeautyのライフコーチとコミュニティで見つける「自分らしい美」、その存在理由

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SHE株式会社が2021年春に立ち上げる予定の「SHEbeauty」は、オルビスが肌・メイクレッスンを監修した、フルオンラインでトータル美容をプロデュースするサービスだ。キャリア形成のための定額制スクール「SHElikes」を運営してきたSHEが美容領域のサービスをスタートする理由と、SHEのビジネスが目指す世界をひもとく。
(※追記 2021年5月12日プレスリリース『SHE、トータル美容プロデュースサービス「SHEbeauty」始動。ブランドアンバサダーにわたなべ麻衣さんが就任』)

さまざまな分野の女性が、気づき、学び、そして共創できる場「SHElikes」

SHEは、“自分らしい生き方の実現”に向けた定額制スクール「SHElikes」を展開する。通常のキャリアスクールとは異なり、一人ひとりへのコーチング、そしてコミュニティを重視したスクール運営を行い、各自が自分の価値に気づいて学べることを目標にしており、累計受講者が3万名を越えるなど多くの女性の賛同を得ている。

2020年10月、新たにオルビスと共創し「SHEbeauty」を2021年春に展開することを発表し、同社のブランドポートフォリオに美容が加わった。SHElikesが目指す世界について、SHE株式会社 CEO/CCO 福田恵里氏と、SHEbeautyブランド責任者の小池彩加氏に聞いた。

銀座拠点

SHEの銀座拠点

女性たちが本当に求めているものを探った結果、自分らしく働くための「キャリア開発」に

アルバイトやサークル活動といわゆる普通の大学生活を送っていた福田氏が、SHElikesの前身となるビジネスを思いついたのは、2012年に米サンフランシスコに留学したことがきっかけだったという。そこでスタートアップが次々と立ち上がり、若い才能がクリエイティブなビジネスを繰り広げているのに触発された。 

 帰国後、Webデザイナーとして制作会社でインターンをするかたわら、初心者の女性限定のWebデザインスクール「Design Girls」を立ち上げた。また、NY発の女性専用のコワーキングスペース「The Wing」をヒントに、さまざまな分野の女性が集まり、共創できる場を作りたいと考えたが、当時の2010年代半ばの日本では、フリーや副業、リモートワークといった仕事の形態が今ほど広まっておらず、「もっと女性が活き活きできる環境を作りたい」という思いからスクール事業を行うSHEを立ち上げた。

福田トップのコピー

SHE株式会社 CEO/CCO
福田恵里氏

当初はヨガや料理などの講座も手がけていたが、受講者の声に耳を傾け、本当に求められているものは何かを突き詰めた結果、「女性が自分らしい働き方を手にするためのキャリア開発」に行き着いた。そして、クリエイティブスキルの向上につながるスクールやコミュニティをかたちにしていった。

具体的にはWebデザインやWebマーケター、ライターなど、24コース80レッスンから受講者が自由に選んで学ぶスタイルで、受けてみて「これは違う」と思ったら、別のコースへの変更も可能。「トライ&エラーのなかで、自分のなりたい姿を見つけてほしい」というのが福田氏の思いである。

SHElikesの大きな特徴は、利用者向けのコーチングが用意されている点だ。4~5人を1グループとして、「ライフコーチ」と呼ばれるアドバイザーと、月に1回、それぞれの「なりたいイメージ」や、そこに向かう道程を確認していく。前回決めた目標がどれくらい達成されたかなどの振り返りも含め、グループ内で話し合って共有する。

その過程で、互いに励ましや刺激を与え合い、モチベーションをキープしていくのだという。目標に向かって一緒にがんばる仲間や、“斜め上の先輩”ともいえるライフコーチの励ましがあるから、おぼろげだった自分の道が明確になり、継続・向上していこうという意識が強くなるのだと福田氏は説明する。

美容コーチング

SHElikesでのコーチングの様子

「世の中の多くの女性は、最初から明快なキャリアプランを持っているわけでなく、何となく変わりたいけれどモヤモヤしていることが多いのではないか」(福田氏)。だからまずはやってみる手助けをする。仲間と一緒にコーチングを受けることで、本当に自分がありたい姿、自分にとっての幸せのありようが見えてくる。とはいえ「ライフコーチ」が一方的に導くのではなく、参加者との対話から方向づけをし、伴走しながら達成していく過程を踏んでいる。

SHElikesでは参加者に対して、「私なんて」という言葉を使わない、自分の夢も仲間の夢も否定しないという約束を交わしている。「ここでは堂々と夢を宣言し、それに向かって努力してもいいという安心感を持ってもらいたい」と福田氏は話し、自己肯定感を持つことで受講者たちが目に見えて変化していくのが、福田氏をはじめ、スタッフの喜びであるという。また、学んだことを仕事に活かせるサポートや、本格的に転職やキャリアチェンジを目指す「マルチクリエイターコース」も併設し、受講生の多様なニーズに応えている。

自分らしい美しさとは何かの腹落ち、それを高めていく伴走者が「SHEbeauty」

2020年10月、自分らしい美しさをトータルプロデュースするプロジェクトとして「SHEbeauty」を2021年上旬に始動することを発表。目的は「自分の強みを引き出し、ありたい姿を描き、自分らしい人生を実現する」一連の活動をサポートしながら進めていくものであり、その文脈はSHElikesと軌を一にする。

SHElikesで参加者の本質的な意識を明らかにしていく過程で、キャリアはもとより、自己表現としての外見に対する悩みも浮かびあがってくるのを目の当たりにし、「内面と外面の双方で伴走していきたいと考えた」(福田氏)との思いが、この新プログラム立ち上げの動機となった。SHEbeautyを統括する同社ブランド責任者の小池彩加氏は、化粧品会社出身でもあり、彼女自身が内面と外面は呼応し合っていると感じてきたという。

自分が抱いている悩みについて、まずは「なりたい自分」を自覚し、解決策を認識して前進、そして自分を肯定して自信を持っていくプロセスをたどることが多いのだが、それはキャリアにもビューティにも共通していると指摘する。「目ざしているのは、内面と外面の美意識を高め、自分らしい美しさを自走して高めていくことだ」(小池氏)。

小池トップのコピー

SHE株式会社
SHEbeautyブランド責任者
小池彩加氏

SHEbeautyには下記にあげる3つの方針がある。

1. 美しさの定義のアップデート ―― ステレオタイプの「美しさ」の定義に悩まされている人を解放する

2. 知識装着による美容迷子の救済 ―― 正しい選択眼を持ち、ありたい自分の姿に向けて正しい努力をできるように導く

3. 自己受容と継続のサポート ―― 多様な美しさのロールモデルに触れられ、モチベートされ、ありたい姿に向けて頑張れるコミュニティを形成する

プログラムの中身は、自分が「ありたい姿」をコーチングによって明らかにし、それにもとづいて、肌、メイク、ボディ、印象、食生活といったように、受け放題の7つのコースのなかから好きなものを選んで取り組んでいくとともに、SHElikesと同様に「ライフコーチ」がコミュニティ型のコーチングを行っていく。画一的な美を追究するのではなく、それぞれの美しさ、それぞれの生き方について認め合い、高め合う、その総体をサポートしていくのがSHEbeautyだ。

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SHEbeautyのモニターによる
受講風景

SHEbeautyでは、オルビスと一部のプログラムを共創している。現在はオルビスの保有するビューティメソッドに基づき監修された肌とメイクのレッスンコンテンツの開発などを行っているが、今後はさまざまな形で美容企業との連動も考えていくという。SHEbeautyがユーザーにとっても、美容ブランドや美容サービス各社にとってもハブ的な存在になることへの期待は大きい。

モニターに参加した受講者からは「自分ではコンプレックスと感じて、隠そうとメイクしていたものが、ありたい自分の姿がわかるうちに、隠すことではなくそれも自分らしさのひとつと受け容れられるようになった」「母親としてだけでなく、一人の女性として、自分を認めてあげられるようになった」「自分に自信がない人の背中を押してあげられるようになった」など、前向きな声が寄せられているという。

SHEが企業体として目指すのは、球体型の広がりをもつコミュニティ

これからのSHEは、キャリアやビューティに限らず、女性のライフイベント全般に寄り添う ”ライフコーチングカンパニー” へ進化していくことを、積極的に進めていく方針だ。それも、一方的に発信して導く手法ではなく、受講者との対話から解決法を導き出す手法、つまりコーチングを取り入れることでコミュニティの自発的な活性化を図るとする。

コミュニティ

SHEbeautyのコミュニティ

福田氏の言葉を借りれば、それは「ピラミッド型ではなく、球体型の広がりを創っていく」ことになる。上位層から下位層へ指導がなされるピラミッドの形態とはまったく異なるかたちでのビジネスだ。球体型の広がりとは、「ライフコーチ」と受講メンバーとが一体となり、コミュニケーションを重ね、ときには受講メンバーからライフコーチが生まれ、そこに新たな受講者が加わるなどで球体が徐々に膨らんでいくイメージだという。

「互いにGIVEできる関わりを通じてビジネスを広げていきたい」(福田氏)というコメントからもわかるように、事業内容そのものはもちろん、これからのビジネスモデルとして時代の文脈に合っている。なによりも福田氏や小池氏自身の“自分らしさ”を日々の仕事を通して形にしているのを感じる。だからこそ、対等な目線で球体型のコミュニティを築いていけるのだろう。

また、もともとオンラインによるコミュニケーション運営を行ってはいたが、それがコロナ禍で一気呵成に進んだ。「フルオンラインに切り替えるのはたやすいことではなかったが、やってみて大きなポテンシャルを感じた」と小池氏がいうように、オンラインによる運営により、これまではリアルで会うことで形成されてきたコミュニティが、SNSをはじめとするプラットフォームでつながり、想像していた球体型のビジネスの可能性はさらに広がった。「我々が目指すのはスクール事業という領域を広くとらえたコミュニティテックだ」(福田氏)

さらに将来的に考えている事業のひとつは「SHEkids」だという。子どもを持つ女性にとって、自分の生き方は子どもと深く関わりがあり、またその子どもたちが多様な価値観や自己肯定感を早くから学べる場の提供を、福田氏は視野に入れている。子どもを取り巻く教育環境という意味では、やれることがさまざまにありそうだ。福田氏自身も2020年に出産し、その思いはますます強くなったという。SHEの未来は、経営陣、スタッフ、ユーザーそれぞれのリアリティのなかにある。

Text: 川島蓉子(Yoko Kawashima)
Top image & photo: SHE株式会社

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