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美容機器も韓国がおもちゃ箱のようで面白い。第6回 国際化粧品展レポート

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国内化粧品関連の展示会で最大規模と言われる「第6回化粧品展~COSME TOKYO2018」。新ブランドを立ち上げたばかりの海外の新興企業の出展も多くあり、200社を超える企業が、日本未上陸ブランド(約450)を携え参加した。その中からTechとまではいかないが、気になった美容機器と、日本でもブレイクしそうなコスメを紹介したい。

出典:COSME TOKYO

今年で6回目になる国際化粧品展、回を重ねるごとに毎年韓国企業が増えている実感はあったが、今年はおおよそ8割が韓国企業だ。残り2割が、米国、東南アジア、日本といったところである。

その韓国企業はどこも本当によく勉強しており、かつアグレッシブだ。まず、参加者に声をかけブースに引き込み、バイヤーなら百貨店なのか雑貨店なのかなどたずね、それぞれの特性にあった売り方を提案する。メディアもどういうメディアか確認したうえで「こう書くといい」「こんなふうにインスタ映えするよ」など、たどたどしいが熱意をおびた日本語で説明する。その気迫というか意気に思わず足を止めて聞き入ってしまう。

その一方で、米国ブランドのブースは涼しい顔で「来たい人だけ来ればいい」感じであり(一部、コスプレ攻勢のブランドもあったが)、東南アジアブランドは、お昼どきだったせいもあるが担当者はお弁当を食べていることが多かった。スタッフ同士仲良くおしゃべりに高じているが、参加者が声をかければ同じようにフレンドリーに接してくれる。

そんな感じなのでどうしても韓国ブランドばかり見てしまうのだが、実際にも韓国ブランドがよくトレンドを研究して短い期間で次々製品を作り出しているイメージだ。今回は、BeautyTech.jpの取材なので、「美容機器」はないかと探して回った。数は少なかったが結果はやっぱり韓国ブランドが面白い。ついでに日本でもヒットしそうな韓国コスメもピックアップした。どこかおもちゃ箱のような楽しさがあるのが、いまの韓国コスメの勢いだ。

微細電流により、自宅で医療レベルのケアが実現するシートマスク

FRANZ/Active Ingredients Infusion Dual Mask System 
バイオセンサー研究所株式会社
http://www.franzskincare.com/

肌に美容成分を効率的に届けるために微細電流を発生させながら施術するフェイシャルケアは、これまで美容皮膚科やエステサロンでしか受けることができなかった。理由は微細電流を流すための補助装置が必要で、ホームケアには向いていかなかったからだ。


しかし、今回紹介されていたフェイスマスクは、その補助装置がなくても、シートに組み込まれているイオントフォーレシスの原理(電気エネルギーを利用して主にイオン性薬物の生体膜透過を促進させる方法で、 薬物の経皮吸収の促進を目的に利用されている)で、美容皮膚科が行っているものと同じ効果のホームケアができるようになったのだ。肌のエイジングケアに必要なヒアルロン酸やビタミンなど、いままで肌に浸透させることが難しかった高分子量の有効物質も、この原理を応用した技術、Tissue X™が適用されたマスクパックシステムを介して真皮まで効果的に届けることできる進化型のエイジングフェイスマスクだという。

使い方:
1.顔に、01と記載されているヒアルロン酸やエラスチン等の肌を作る構成成分が入っているフェイスマスクをのせる。

2.03と記載されているマスクに02のエッセンスをつけて、1のフェイスマスクの上に載せる。02のエッセンスは、03のマスクの両端についている、エッセンス導入部位につける。

3.その後、2のマスクを顔に載せて25分待つ。

仕組みは、微量の電気の力で1枚目と2枚目のシートの間に電気が流れ、肌の中により美容成分が浸透。美容成分が通常のフェイスマスクより肌に浸透させることができるせいか、実際に使用してみての乾燥は、とにかく顔がパーンっと貼ったハリ感がでるのと、皮膚表面の凸凹がなくなりスムース肌に。また、翌朝も持続しており、メイクノリも抜群。最上エステなみの美容液の浸透効果を感じた。

こちらのマスクは、ソウル大学で6年間研究され、安全性、浸透技術が認められ、今回の国際化粧品展でついに日本に上陸した。

微粒子美容液を作るコードレスエアブラシは、世界初(開発会社コメント)

MICRO AIR BRUSH Portable MICRO AIR SPRAY 
DIOSA COSMETIC株式会社
https://www.diosaskin.com/

マイクロエアは、世界初(先方調べ)のスキンケア専用のエアブラシ美顔器。自社工場を持ち、さまざまな美顔器を生み出してきたDIOSA COSMETICの自信作だ。美容液が入ったアンプルをエアブラシに装着するだけで、粘度が高い美容液を微細なテクスチャーに変化させ、肌へ噴射。

直接美容液に手が触れないため、防腐剤が入っていない美容液を使う場合でも衛生面から考えて利便性が高い。粒子が細かいので、メイクの上から使っても、すっと肌になじみストレスを感じることがない。ブースにはメイクアップアーティストも常駐しており、このエアブラシの粒子の細かさが、モデルのメイクにも非常に便利だということも語っていた。スプレータイプの化粧水のように物理的に肌に水分が当たる感覚がないため非常になじみがよく、モデルの肌への負担が少ないという。

ありそうでなかった!コスメマニアなら1台はほしいメイクツールの乾燥器

IPM-019/Conch Carousel 
IPM株式会社
http://www.ipm-kr.com/en/products/detail/8/

洗ったブラシやパフをセットして、乾燥ボタンをオンするだけで、紫外線が発生し、ブラシやパフの乾燥と除菌を行うアイテム。乾燥が終了するまでの時間も表示される。夜のメイク落としのあと、すぐに洗ってセットすれば、朝には清潔な状態でまた使える。洗ったあとのメイクブラシをどこに干すのかに迷っていた人は多いはず。これで気持ちよく毎日ブラシ類が使えるので、コスメマニアには一家に一台のアイテムになりそうである。

米国で大流行中のボディブラシがシリコン製になり電動になった

NION BEAUTY/OPUS Body
NION BEAUTY株式会社
https://nionbeauty.com/products/opus-body

米国の美容スタートアップによるエルゴノミクスデザインのシリコン製ボディブラシ。低周波で振動することによって汚れを落とすだけでなく、マッサージ効果もある。全身の血行を促進してくれるとして海外セレブ、特にアメリカ人女性たちの間で流行中のボディブラシ美容が簡単に取り入れられ、また、ナイロンブラシと違い、肌の油分をとりすぎず残してくれるので、肌の乾燥が気にならなくなるという点でも注目のアイテム。また、ブラシ部分を取り外して洗え、乾燥も早いので衛生的、長く使えるという点でも実用的だ。

フェイス用のブラシもあり(写真上)、シリコンの突起がある面を洗顔ブラシとして使用し、裏面をマッサージ機として使用できる。試しに触ってみたところ、通常のナイロンのブラシと違って刺激もなく程よい絶妙な気持ちよさ。洗顔のついでにマッサージができるので、むくみが気になるときにも使えそうだ。

韓国発、日本でもヒットしそうな斬新コスメたち

韓国ブースは、自分たちの商品の提案だけでなく、K-Beautyの現状や、これからの可能性を考え、それをビジターにも伝えていることにさらに驚きと勢いを感じた。それぞれの出展社が、韓国として美容業界をどう変えていきたいかを異口同音に語ってくれる。共通しているのは、韓国ブランドをどうグローバルで育てていくかということ。そんな話を聞きながら心ひかれた注目アイテムを紹介しよう。

パッケージがすべてを物語るスリーピングヘアマスク

HAIR SLEEPING CREM
株式会社レーベルヤング化粧品
http://www.labelyoung.com/product/detail.html?product_no=440&cate_no=1&display_group=7

寝ているあいだに、毛髪栄養剤と呼ばれる卵の中の3つのタンパク質成分が髪に働きかけて、キューティクルの補正や髪全体の保湿効果が期待できる寝る時専用のヘアマスクだ。睡眠中に枕や布団との擦れによる髪の傷みのケアと日中のダメージケアが寝ている間にできる。べたつくことなくサラサラとしたテクスチャーは、布団につくこともなく気持ちよく使え、忙しい毎日でもこれなら取り入れられそうだ。思わず手にとってみたくなるパッケージは、可愛いだけではなく、卵の成分をイメージさせるメッセージ性も強い。

この商品を見ていて思い出したのが、日本でも大ヒット商品を生み出している(株)FLOWFUSHIの今村洋士氏の言葉だ。

「日本のコスメのパッケージには、説明が多い気がする。FLOWFUSHIではパッケージに説明的なことはできるだけ加えないようにしており、それよりも、インパクトがあるか、商品とパッケージがきちんと連動しているかを考える。ユーザーがかわいいと思うかどうか、には徹底的にこだわっていて、デザイナーにも細かく伝える。」と以前のインタビューで述べていた


ヒットする商品の条件として、パッケージから伝えるメッセージにも注目すべきだ。

小顔ブームでブレイクした、インスタ映えするピンクマスク

avajar/Perfect V Lifting Premium Mask
株式会社 JFC
http://avajar.co.jp/

2016年の11月に発売されたこちらの商品は「#ピンクマスク」という愛称で今、韓国のインフルエンサーや芸能界で大ヒット。以前にも似たようなアイテムは販売されていたが、「効果がイマイチ」「つけ心地が悪い」などといった声が多く、大ヒットまではいたらなかったようだ。このアイテムは、リフティング効果の優れた特殊な生地に加え、スリミング成分を生地にプラスするアイディアが実現されたことで、1枚で約1200円という価格にも関わらず発売してから1ヵ月で20万枚も売れ、今はアジアはもちろん、米国、欧米からも問い合わせが殺到しているという。

韓国でも依然小顔ブームは続いており、プチ整形に抵抗がない韓国人でも、まずは整形前にできることを自宅で試してみたいという声に応えるため作られたというこのマスクには、「脂肪分解注射」の成分PPC(豆由来の天然酵素成分)のほか、カフェインなどのスリミング成分や保湿成分をゲル状にして特殊生地につけたもの。この特殊生地は日本製で、伸縮性・復元性にすぐれた日本の技術にほれ込んだ開発者が苦心のすえ商品化したというストーリーも持つ。

「日本の技術は、世界中をみても優れている。料理にたとえれば材料や調味料はそろっているが、上手に作れる日本人シェフが足りないのがもったいない」と言っていた韓国人スタッフの言葉が印象的だった。価格は高めだが、この小顔マスクが日本でどんなマーケティング手法でどのくらいヒットするのか目が離せない。

韓国ならではの、整形手術した人専用クリームはエイジングケアとしても人気

O&YOUNG Beauty Solution/ゴールドコーティングフェイシャルクリーム
http://www.oandyoung.com/product/detail.html?product_no=17&cate_no=1&display_group=2

1991年設立のO&YOUNGという美容整形外科のオリジナルスキンケアブランドだが、整形した人だけが使うのではなく、スキンケアマニアの間で話題となっているブランドだ。

化粧水、美容液などいくつかスキンケアアイテムがあるが、中でも人気なのが「肌再生機能クリーム」が人気。見た目は白いクリームだが、肌に伸ばすとほんのりゴールド感が出現する。肌のハリ・毛穴の凹凸などをケアするという。
金・ヒアルロン酸・グルタチオン・セラミドなどを配合した、このゴールドコートフェイシャルクリームはインスタグラム上でも「#肌再生クリーム」というハッシュタグがつけられ、整形した人だけでなく、エイジングサインが気になる人の間でも利用者が増えているとのこと。

「整形した人がどんなスキンケアを使っているのか?」といった、エイジング美容に関心が高い層に対して、興味をもちそうなネタ(話)をSNSなどを使って情報発信するなど、「SNSと口コミ」を合わせた情報発信により、商品のファンづくりを行っている。


日本でもピーリングやフォトフェイシャルなどといったプチ整形に抵抗ない世代増えてきており、ここ数年でプチ整形に対してのハードルは間違いなく下がるはずだ。しかし、その施術後に使用するスキンケアアイテムが日本では確立していないため、個人的は、その市場をどこのブランドが狙うのか注目している。

最後に、展示会を通して感じたことだが、まだないジャンルの確立をどの国よりも早く実現することをミッションに動いているケースが多い韓国は、化粧品メーカー単体ではなく、OEM、原料メーカー、病院などといった機関までもが協力体制に入りモノづくりを行っている。国をあげての支援、環境づくりが整い始めていることを実感した。日本市場も新規ブランドの誕生が可能な環境を早急に整えることが、業界全体の活性化につながるはずだ。

text&photo: 服部めぐみ(Megumi Hattori)

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