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欧州最大のテックイベント「VivaTech 2023」が開催。ビューティテック分野をグローバル規模で牽引する仏企業ロレアルとLVMHがブースで紹介したイノベーションを中心にレポートする。第1回は、包括的かつパーソナライズなビューティデバイスからアバター体験、オープンイノベーション施策などを発表・展示したロレアルだ。

イーロン・マスク氏も登場、来場者15万人、オンライン参加40万人の盛況

欧州最大のテックイベント第7回「Viva Technology (VivaTech)」が2023年6月14日から17日まで仏パリで開催され、2,800社が出展、450名以上が登壇し、15万人が来場、40万人以上がオンラインでアクセスした。

今回もマクロン仏大統領が起業家とともにメインステージに登壇し、ポジティブ・インパクトのあるスタートアップに約70億ユーロ（約1兆920億円）、AIに5億ユーロ（約780億円）を投資する計画を発表したほか、テスラやスペースXのCEOでTwitterを買収したイーロン・マスク氏が参加し、VivaTechの共同主催者で大手広告代理店ピュブリシス・グループのモーリス・レヴィ（Maurice Levy）氏や、LVMH、ロレアル、通信会社オランジュといったフランスを代表する企業とディスカッションし、来場者の質問にも答えるなど、会場を盛り上げた。

また、近年、数多くの国や企業の戦略的経済パートナーとなっている韓国が「カントリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、150社の韓国スタートアップが出展したほか、2024年のパリオリンピックを控えてスポーツテックが集結、さらに、初めてフェムテックコーナーも設けられた。

加速するインクルーシブなビューティテック・ソリューション

化粧品業界最大手のロレアルは、前回2022年のVivaTechにおいて、肌診断、製品のパーソナライズ、持続可能な開発を目的としたデバイスや、メタバース、NFTなどWeb3プロジェクトを発表して話題を集めた。

今回は「BeautyTech for ALL, BeautyTech for Each（すべての人のためのビューティ、そして、一人ひとりのためのビューティ）」とのテーマを掲げ、テクノロジー、データ、AIを活用した包括的かつパーソナライズされた「人間による人間のためのテック」、そして、サステナブルな社会を実現するための活動や、メタバース体験などを発表した。また、同社は高度な技術を持つ企業やスタートアップとの協働なしにはサービスの提供が実現不可能であるとし、オープンイノベーションの重要性を強調した。