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ロレアルなど牽引の中国男性コスメ。KOLからeスポーツまで多彩なプロモーション

◆ English version: In China, KOLs and esports teams are the stars of male beauty
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近年、世界的に男性化粧品市場が拡大しているが、中国も例外ではない。巨大市場でシェアを奪おうとロレアルやエスティ ローダーなど外資大手から中国新興ブランドまで国内外の多くのプレイヤーが参入し、早くも競争は激化している。各社が工夫をこらすマーケティング事例や、意外な販売チャネルを紹介する。

まず、中国の男性化粧品市場の概況についてみてみよう。中商産業研究院が発表した「2020年男性化粧品業界市場発展展望および投資研究レポート」によると、2016年から2019年までの男性化粧品およびスキンケア用品市場の成長率は平均13.5%の見込みで、2020年には20億元(約320億円)を突破すると予測している。

市場拡大にともない、EC各社での販売量も増えている。最大手のアリババ傘下「Tmall(天猫)」が発表した「天猫2019年顔面偏差値経済レポート」によると、2018年の同プラットフォームでの男性化粧品の販売額は、洗顔フォームが前年比51%増、フェイスマスクが58%増、メイク用品が89%増、乳液・クリームが119%増で、男性向けをうたうブランド数も56%増加した。

また、現地の報道では、中国EC2位の「京東商城(JD.com)」は、昨年11月11日開催のセールイベント「ダブルイレブン(双十一)」を前に行った先行販売セールにおいて、男性用乳液とフェイスクリームが開始1時間で前年の約44倍にのぼる成約数を記録したという。

95后の5人に1人がBBクリームを使用

男性化粧品市場が急成長を遂げている要因の1つは、若年層を中心とする中国人の価値観の変化だ。テンセント(騰訊控股)傘下の調査部門「谷雨」がWeiboと共同でユーザーに対して行った調査によれば、2015年では「男性の化粧に賛成」と答えた人は3割以下で、反対する人がそれを上回ったが、2018年では賛成が6割近くに増え、逆に反対が1割を切っている。

とりわけ男性がメイクすることに寛容なのは95后(1995年以降生まれの世代)だ。テンセントが運営するインスタントチャット「QQ」が2016年に発表した「95后審美観」では、日常的に化粧することに抵抗がないと答えた男性がこの世代では39%で、前の世代よりも7ポイント高い。さらに中国の調査会社・iResearchが美容やファッションを中心としたEC「唯品会」との共同で発表した「種草(SNSなどで購買欲求を刺激すること)世代・95后流行消費レポート」によると、95后の男性の18.8%がBBクリームを使用し、18.6%がリップクリーム・口紅を使用している。

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