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中国ヘアケアブランド「see young」、外資が強い市場で消費者に支持され急成長、その機能性

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外資ブランドが50%以上のシェアを占める中国のヘアケア市場だが、メイクやスキンケア同様に中国ブランドのプレゼンスが徐々に高まっている。そのひとつが、研究開発に注力し新機軸の製品をタイムリーに投入する「see young(滋源)」だ。同ブランドのこれまでの取り組みを紹介する。


ヘアケアsee youngは、節目でトレンドを先取りする新製品発表で認知拡大

調査会社の観研天下によると、2022年の中国におけるシャンプーとコンディショナーの市場規模は、前年比6.9%増の695億元(約1兆4,984億円)と堅調だった。中国におけるこの市場は以前から外資系が強く、2022年のシェア1位は33.5%のP&Gで、2位が10.9%のユニリーバ、4位が8%のロレアルパリで、これら3社で過半数を占める。中国ブランドではAdolph(阿道夫)が3位に入るなど徐々にシェアを伸ばしているが、いまもっとも注目したいのが6位につけているヘアケアブランド「see young(滋源)」だ。

see youngの運営企業は、環亜グループ傘下の広州環亜化粧品科技だ。環亜グループは1999年に日焼け止めなどに強みを持つスキンケアブランド「MEIFUBAO(美膚宝)」をローンチして化粧品事業に参入している。同年に昆明国花生物制品有限公司を設立し、中国薬用植物研究所(雲南)と提携して共同開発をはじめるなど、R&Dへの取り組みに積極的な側面を持つ。

ちなみに、MEIFUBAOは、Tmallの売上ランキング(2024年1〜3月)ではスキンケアブランドとして17位に入っており、2002年にローンチされた植物性スキンケア「FRANIC(法蘭琳卡)」は、現地のドラッグストアにあたるワトソンズの「Watsons HWB(Health and Beauty)Awards」 で2022年まで6年連続最優秀ブランド賞を受賞するなど一定の評価を受けている

その一方で、2014年に入ってからローンチしたヘアケアブランドのsee youngは、25~35歳の女性をターゲットとし、セッケンノキ(エゴノキ)や生姜など植物由来の成分を主に配合した製品を特徴とする。

自然由来成分を使用した製品コンセプトで急成長する「see young」
出典:see young 公式サイト

中国の美容業界メディア「FBeauty(未来迹)」によると、see youngにはこの10年間で3度のブレークスルーがあったという。1度目はブランドを立ち上げる際のことで、当時は中国では珍しかった“ノンシリコン”シャンプーを開発。シリコンオイルの代わりに自然由来オイルを使用することで洗浄効率を高めるとともに頭皮への負担を軽減し、過剰な皮脂の付着や酸化を防ぐヘアケア効果を実現したことで消費者の支持を得た。

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