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「選好型」か「提案型」か。サブスクリプションの価値を高めるデータの使い方

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化粧品のみならず、ファッションでもサブスクリプションモデルは、FashionTechの一分野として注目を集め、さまざまなサービスが登場している。その動向を大きく分けると「選好型」と「提案型」の2つのタイプになる。それぞれの特長と美容業界でも活かせるヒントを探っていく。

サブスクリプションとは「継続課金」のこと(月額のサービスが多い)を指す。一回の買い切り型ではなく、その名の通り継続的に顧客と関わりをもつビジネスモデルを指す。新聞や塾の月謝など、従来から継続課金自体は存在しており特段新しい収益モデルではないものの、買い切り販売がメインだったさまざまな分野で「サブスクリプション」を活用することで、次々に新しいサービスが登場している。

日本の独自文化がコスメのサブスクリプションを難しくしている?

サブスクリプションビジネスで先を行くアメリカでは、男性用ひげ剃りを定期販売するスタートアップDollar Shave Clubが2016年に、10億ドル(日本円で1,000億円以上)でユニリーバに買収され、女性用ファッションレンタルのRent the RunwayLe Tote、パーソナライズド・シャンプーのFunction of Beautyなどが存在感を発揮。国内のファッション分野では女性ファッションレンタルのエアークローゼットや、高級バッグレンタルのラクサスなどが登場している。

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image: pilot boat

一方で、日本での美容サブスクリプションのビジネスモデルを採用し、成長著しいサービスは現在のところ見当たらない。その背景は、以下のような日本独自の文化や流通事情、消費者心理が一因と考えられる。

・「無料のサンプル文化」が発展(ブランドの公式サイトや、クチコミサイト、サンプル専門サイト、百貨店などでも頻繁にプレゼントキャンペーンを開催)
・C2Cでの美容品売買が近年活発になった(メルカリでは中古の化粧品が活発に売買されている)
・最短で当日に届く物流網がある

今回は美容以外の分野の国内サブスクリプション事例を考察し、美容業界から学べることや同分野への参考となるインプリケーションを探りたい。

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