P&G、資生堂、LVMH。2021年下半期デジタル施策総まとめ
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2021年下半期の化粧品グローバル売上トップ5社と日本でなじみのあるLVMH(グローバル売上第9位)のデジタル施策と事業開発をまとめる2回シリーズ。後編では、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、資生堂、LVMHについて紹介する。
※ランキングは、Beauty Packaging のTOP20 GLOBAL BEAUTY COMPANIESより
ブランドの買収・売却でポートフォリオの強化や再編をはかった3社
前回、長引くパンデミックによる消費者の習慣や好みの変化に対応するべく、美容業界ではM&Aが活発に行われたことに触れたが、P&GとLVMHもそれぞれ買収によってポートフォリオを強化した。P&Gは、ヘアスタイリストのジェン・アトキン 氏がプロデュースのヘアケアブランド「ウェイ(OUAI)」を買収し、LVMHは、香水・ホームフレグランスで知られる「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」買収した。一方資生堂は、構造改革の一環としてブランドの整理を行っており「ベアミネラル」「ローラ メルシエ」「バクサム」を売却している。
また、上位3社でも顕著だった気候変動や多様性など社会課題へのアクションは、P&G、資生堂、LVMHも展開しており、とくに気候変動に対して、3社はそれぞれの施策をとっている。また、P&Gが多様性尊重の一環として行う、障がいを持つ人々にもまなざしを向ける活動は、今回紹介した6社のなかでも特徴的といえる。
株式市場では、2021年の下半期において、P&Gはロレアルと同様に高評価だった。株価成長率は21.23%で、2021年通年でみると43.28%となった。LVMHは、下半期は10.54%となり、2021年通年の17.57%に比すると、少し伸びが鈍化した。資生堂は下半期は21.50%減で、通年で11.08%減となった。
P&G
障がいのある消費者へのまなざし、さらなる社会課題の解決を目指す
2022年2月24日に開催のP&G CAGNY 2022 Conferenceにて発表された2022事業年度上半期(2021年7-12月)の業績は、為替レートと事業の買収・売却の影響を除いた、本源的売上高が5%増の413億ドル(約4兆8,454億円)だった。
幅広い商品で値上げを行うことで、素材価格や輸送費の高騰分を吸収した形となった。2022年6月通年記の売上高予想も上方修正し、前年度と比較して2~4%の範囲から3~4%の範囲の伸びに引き上げた。ヘアケアは3%増、スキン・パーソナルケアは2%増の本源的売上高成長だった。
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