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LVMHが支援する仮想店舗技術などVR/ARのいま【Laval Virtual 2019】

◆ English version: Laval Virtual 2019: Big brands like LVMH eye virtual store experience technology
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フランスで行われる世界最大級のVR/ARの国際見本市「Laval Virtual」が2019年3月に開催された。1999年から続くこの見本市には、VR/AR技術や没入型テクノロジーを活用した300以上の企業・研究機関が世界中から集まり、ビジネス・一般を合わせて約2万人が訪れる。参加者はリテール、サービス、エンジニアリング、軍事、エンターテイメントなど、多様な分野で活用される没入体験型テクノロジーにふれることができる。未来を変えうる研究技術を2回に渡ってレポートする。

2019年Laval VirtualのOpeningの様子 

パリから電車で70分の距離にあるラヴァル市は、VR/ARに関する研究機関が集まるテクノロジー都市でもある。今年で21回目を迎える「Laval Virtual」は3月20日から5日間に渡って開かれ、大手企業、スタートアップ、研究者、学生まで最新技術を駆使した製品・サービス、研究成果を発表したほか、50カ国以上から集まった専門家による200以上のカンファレンスが行われた。

「今までは革新的なプロトタイプの発表が多く見られたが、今年は製品化が進み、ビジネス色が強くなった」という声が来場者から多く聞かれ、会場内ではゴーグル型のヘッドセットや特殊デバイスを身につけたデモンストレーションが至るところで行われた。さらに、昨年からVRを使用したアート作品の展覧会・コンペティションも同時開催され、ラヴァル市は多分野におけるクリエイティヴな没入型技術を発表する場となっている。

IT専門調査会社 IDC Japanが発表した市場予測によると、世界のAR/VRのハードウェア、ソフトウェアおよび関連サービスを合計した支出額は、2018年の120.8億ドル(約1兆3,455億円)から2019年は203.8億ドル(約2兆2,700億円)、2022年には1,223.7億ドル(約13兆6,290億円)に達する見通しで、2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は69.6%と大きな成長が見込まれている。

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壁や床の映像が接触によって
インタラクティブに変化する
THEORIZ社のインスタレーション
「Augmenta Experience」(著者撮影)

AR(拡張現実)とは、現実に仮想世界を反映する技術だ。スマートフォンデバイスを使うことが多く、ポケモンGOがその代表例だ。一方、VR(仮想現実)は、仮想世界に現実を反映させる技術で、主にゴーグル型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使って体験する。ゲーム、操作シミュレーション、旅行の擬似体験などに多用されるが、現在はARとVRが複合使用(複合現実:MR)されるなど境界線が曖昧になってきたことから、さまざまなリアリティ体験を実現する技術の総称としてXRと表現されることもある。

Microsoft HoloLens、ダッソー・システムズなど大手企業を含む300の出展企業のうち、95%以上が欧州企業で、アジア圏からは1.5%に留まっているが、2017年より中国・青島市でLaval Virtual Asiaが開催されていることもあり、複数の中国企業が特大ブースで展開するなど、その存在感を示した。

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中国企業NOITOMによる
デモンストレーション(著者撮影)

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