RED(小紅書)のUI設計がおしゃれ女子の心をつかんでいる理由
◆English version: Why RED is hot amongst Chinese fashionistas
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「中国のインスタグラム」「インスタグラムとアマゾンを足したアプリ」と言われ、おしゃれ女子に人気が高いSNS&ECアプリのRED(小紅書)。日本から中国での越境EC先としても注目されている。洗練されたイメージだけでなく、漠然としたニーズを顕在化させ、購入にまでつなげるためのUIや仕組みの秀逸さに学ぶところも多い。
RED(小紅書)は、動画・写真・日記など自分のライフスタイルを記録して共有でき、アプリ内から商品を購入することもできる。2018年5月時点でのユーザー数は1億人以上、MAUは1年で3倍に成長しているという。最近はアリババなどから日本円にして約329億円を資金調達した超注目企業である。本記事では、若い女性を惹きつける理由と越境ECとしての存在感について紹介していく。
気になったアイテムを「なんとなく」見続けられる設計
生活必需品とは異なり、化粧品などの嗜好品を「気になるからとりあえず見てみたい(購入意欲までいかない場合も含む)」という場合、ユーザーのニーズは漠然としていることが多い。「○○ブランドの少しオレンジがかった赤色で、つや感がある口紅がいい」などと、欲しいものがはっきり言語化されていることはむしろまれで、せいぜい「いまトレンドの口紅はどんなものかな」「普段使いできる色はどれ」といった程度であることも多いはずだ。
そんな場合は、ロジカルに自分の好みを言語化して絞り込んでいくのではなく、まずは様々な商品を見るなかで自分にとっての好みを明確化していきたいというのが自然な流れである。REDはまさにこの「いろいろ見てみたい」という女子の気持ちにとことん寄り添い、振り切った設計をしている。
アプリを開くと、写真が二列で大きく表示され、ストレスなく上から下へのスクロールで次々と興味があるものを見られる。
前述したように中国のインスタグラムと言われているだけあり、それに近い印象もあるが、上部のタブで美容やファッション、旅などのカテゴリ分けがされており、興味があるもののみを閲覧することもできるようになっているのが違いである。
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