エステーが香りとウエルネスで新規事業を積極的に展開、独自の「クリアフォレスト」技術を活用
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「消臭力」や「ムシューダ」といったブランドで知られるエステー株式会社が、2022年に新規事業開発室を開設し、デジタル領域の強化とともに香りやウエルネスを意識した新規事業に取り組んでいる。また、北海道産トドマツの間伐材から独自のR&D技術で抽出した有効成分「クリアフォレスト」は、空気浄化作用に優れ大気汚染低減や森林浴などの効果が確認されており、今後さまざまな活用が期待されている。現在取り組む新規事業の内容について、エステー株式会社 新規事業開発室 室長 清水佳代氏に話を聞いた。
経営直轄組織として、新規事業開発室を2022年に新設
1946年創業のエステー株式会社は、着物の虫食いの悩みを解決する防虫剤の製造販売から始まり、消臭芳香剤「消臭力」、防虫剤「ムシューダ」、脱臭剤「脱臭炭」をはじめとした、いわば "空気ビジネス" で数多くのブランドを手がけてきた。そのエステーが香りを軸に新規事業を積極的に推し進めている。
2022年5月、これまでの既存事業の延長ではないビジネスモデルの開発やデジタル領域を強化するために、経営直轄組織として新規事業開発室を新設した。「アフターコロナで、経営環境だけでなく、個人の生活にも大きな変化が起こっている。そうした時代や環境の変化にあわせて、事業ポートフォリオをスピード感をもって変えていく必要がある」と話すのが、エステー株式会社 新規事業開発室 室長 清水佳代氏だ。
清水氏は、30代で人材ビジネス事業で起業し、その後M&Aをしたのち、アパレル企業の事業再生や、ウェディング大手企業での新規事業立ち上げを牽引した経歴をもつ。エステーが新規事業を強化するということで、自分のこれまでの経験が活かせると考え、入社を決めたという。
清水氏が入社した当初は、社内に新規事業専門の部署がなく、既存事業のなかでチームを編成していたという。ただ主務があるなかでの体制では、目の前の数字や既存事業のやり方がどうしても優先になりがちだ。新規事業を大胆にスピード感をもって進めるために専門部署が社長直轄として新設された。現在では中途入社のメンバーを含め9名体制となり、2023年には社内公募を実施し、今後さらに増員予定だ。それぞれの経験がバランス良く混ざりあった多様性のあるチームになっているという。
新規事業開発室が担う役割は、未来を見据えた新市場の創造とビジネスモデルの創出だ。具体的には、高付加価値市場として香り・フレグランスとウエルネス領域への参入、DtoCモデルの構築、デジタルマーケティングの強化、前述した同社の「クリアフォレスト」を使用した事業の確立がある。現在進行中の新規事業の一部を、以下で詳しく紹介する。
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