LVMHジャパン、オムニチャネル化に向けて38メゾンのDX推進を担うデジタルチーム
◆ English version: LVMH Japan’s Digital Team to Drive DX for Omnichannel
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LVMHのグローバルのデジタル戦略はパンデミックでさらに加速、第2ステージとして位置づけるのがオムニチャネル化だ。その戦略を日本で、そして各ブランドでどうローカライズして進めるのか。推進役を担うのが、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン株式会社(以下 LVMH ジャパン)のヘッドオブデジタル 遠藤友己(Yuki Endo)氏だ。LVMHの38のメゾンとどう関わりながらDXをすすめているのか、詳しく聞いた。
LVMH ジャパン デジタルが各メゾンに対して果たす役割
遠藤氏が所属するLVMH ジャパン デジタルは、フランスのLVMH本国チームグループ全体の戦略をベースとし、日本としてどうローカライズし、メゾンと一緒に実施していくかをサポートする立ち位置にある。
「本国含め、グループ全体がオムニチャネル化したいという戦略に対し、LVMHの企業理念も受け継いだうえで、デジタルをどう使っていくかを考える。たとえば、ECの促進、そして、オンラインとオフラインのビジネスをどのようにブリッジして、それぞれのお客様を循環させていくか、ラグジュアリーメゾン(ブランド)としてのシームレスな体験を、お客様に対してどう提供するのかを常に考えている」(遠藤氏)
2019年、LVMH ジャパン デジタルに遠藤氏が入社し、2021年に本国にソリューションとテクノロジー面でのサポートを提供するITデジタルチームが発足。同年に日本でのIT担当者も加わり、現在は本国と日本との2チーム体制で、日本で展開するLVMHグループ傘下のブランドのデジタル戦略を支える。遠藤氏は、本国チームと日本チームとのブリッジ、つまり橋渡し役としても活躍している。その範囲は広大で、EC、CRM、デジタルマーケティング、クライアンテリングと、マーケティングから販売における顧客とのデジタル接点のすべてが担当領域だ。
本国のデジタル戦略第2ステージは、オムニチャネル化の促進
2020年からのパンデミックにより、本国のLVMHグループでも、以前よりすでに推進されていたDX(デジタルトランスフォーメーション)が一気に進んだと遠藤氏は感じているという。たとえば、Webサイトにて来店予約機能の導入が進み、既に搭載済みのWebサイトでは使用頻度が向上した。また、さまざまなプロジェクトをアジャイルに進めていくことにも、社内の抵抗がなくなっていったという。「お客様が不自由を感じることなく、お買い物を楽しんでいただけるようにという1つのゴールに向かって、たとえば、LINEのオフィシャルアカウントのスレッドから直接来店予約ができたり、問い合わせができたりといったUI/UXでの小さなことを含め、まずはやってみようとメゾンや本国のチームと一緒にどんどん進めることができている」(遠藤氏)。
もともと本国のLVMHグループでは、1990年代半ばと早くからデジタル施策に取り組んできた。
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