ノインの戦略は点から面へ、化粧品プラットフォームの新しい姿を追求
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化粧品に特化したECプラットフォームを展開するNOINは、ユーザー目線のコンテンツ、こまやかで熱量のある顧客対応、イベントやフェス出展、オリジナルブランド展開、CRM開放など、わずか40人程度のスタッフで矢継ぎ早の展開を見せる。しかも、ECのバックエンド含めすべて内製だ。その一見「点」にみえる施策は、周到な戦略で「面」として機能させるための布石にすぎない。ノイン株式会社 代表取締役CEOの渡部賢氏にその先に見ている世界について話を聞いた。
200万DLされたECアプリ「NOIN」
「これからどれだけお金をかけて、どれくらいの時間をかけてNOINが成長すべきかがリアルに見えてきた」
起業からこれまでを渡部氏はこう振り返る。
「NOIN」アプリがリリースされたのは、2017年10月のこと。2018年8月からEC事業がスタートし、2019年6月に200万DLを突破し、ECサービスとして成長をし続けている。Amazonや楽天など外部ECサイトへの送客を含む月間流通額は多い時で1億円に達する。また、自社ECで取扱う商品は7000SKUに上るという。そこには百貨店ブランドも含まれる。
EC事業スタートしてから
これまでのNOIN流通額の推移
(提供:ノイン株式会社)
NOINを利用するのは、10代後半~20代前半の若い世代だ。一般的に美容やファッションのECサイトは首都圏の利用者が多い傾向があるが、NOINは地方在住ユーザーの利用が多いのも特徴のひとつである。化粧品を扱う専門店が減少し、ドラッグストアなどは常設棚が中心で新商品が手にとりにくい地方のユーザーにとって、NOINは貴重な購買チャネルとなっている。
ユーザーがNOINを知るきっかけの多くはNOINの公式インスタグラムだ。そこからコミュニケーションを深めて、さらにアプリを使ってもらうという流れができている。
集客のエンジンともいえる、同社のインスタグラムアカウント「noin.tv」の月間リーチ数は1000万、インプレッション数は5000万と大きな規模を持つ。インスタグラムの視聴者属性は、アプリよりも少し上の20代半ば~30代前半だという。これは彼らの戦略のひとつで、もともとは、10代後半~20代前半とアプリユーザーと同様の年齢構成だったが、ECではもう少し上の世代、つまり可処分所得が高めの層を増やしたいという思いもあり、動画中心から静止画のスライドに投稿の形式を変えたことが寄与している。
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