韓国「サーティコス」は化粧品の輸出認証をAIで自動化、すべての関連業務をサポート
韓国ビューティテック企業CDRIは、2022年上半期にAIをベースにした化粧品海外認証自動化ソリューション「CERTICOS(サーティコス)」をローンチした。国ごとに異なる認証書類の作成を効率化する画期的なソリューションで、化粧品の海外輸出のハードルをさらに下げる役目を担うとされる。サービス成立の過程や詳細についてレポートする。
輸出認証作業を自動化するプラットフォームの登場
世界各地に化粧品を輸出し展開する韓国化粧品業界。その輸出国数は2021年時点で153カ国にのぼり、世界有数の化粧品輸出大国である韓国だが、国内メーカーやブランドにとっては、煩雑かつ膨大な労力を要する自社製品の海外認証手続きを効率化することが近年の課題となっていた。
「Cosmetic Data Research Institute」の略であり、日本語では「化粧品データ研究所」と訳されるCDRIは、こうした輸出にまつわる業界の課題にフォーカスし、AIを活用した化粧品海外認証自動化ソリューション「CERTICOS」を開発・運営している。
CDRIは「化粧品産業の課題をデータで解決する」というミッションを掲げ、原料調達、生産後の輸出・流通、マーケティング領域における、韓国国内化粧品関連企業のプロセス効率化を促進するための多様なソリューションを提供している。CERTICOS以外にも、化粧品産業従事者コミュニティ「Cosbridge(コスブリッジ)」、データ基盤化粧品コンサルティングプラットフォーム「Cosguide(コスガイド)」や、認証代行、現地商標登録代行、臨床代行など、化粧品輸出に必要な13種類のサービスポートフォリオを持つビューティテック企業である。
なかでも新サービスCERTICOSは、非効率的な化粧品認証プロセスを改善する自動化ソリューションプラットフォームとして注目を集めている。一度のデータ入力で、日本(PMDA)をはじめ、欧州(CPNP)、英国(SCPN)、中国(NMPA)、米国(VCRP/OTC Drug)、インドネシア(BPOM)、インド(CDSCO)、東南アジア(ACD)、ブラジル(ANVISA)、カナダ(CNF)、豪州(AICIS)、UAE(ECAS)、モンゴル(GASI)など、35カ国の認証申請書類を自動で作成できるように設計されている。
CERTICOSの利点として最も強調されているのは、化粧品認証手続きに割く所要期間を平均で半分かそれ以上に減らすことができる点だ。とくに厳格なことで知られる欧州のCPNP(Cosmetic Products Notification Portal)の場合、通常だと認証には3〜6カ月程度かかるが、CERTICOSを利用すれば平均10日以内に完了できるとされている。
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