メンズメイクアップ「NUDO」のZ世代共創戦略。キーワードは「友だちにわたすもの」
◆ English version: Equal billing: Co-creating Japanese men’s makeup brand NUDO with Gen Z
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メンズメイクアップのD2Cブランドとして注目を集める「NUDO」。メディアを持ち、商品開発やクリエイティブに、Z世代のユーザーたちとの共創を軸とした戦略を用いているのが大きな特徴だ。同ブランドを運営するNEL.Inc 代表取締役 西田陸氏に話を聞いた。
2019年6月に販売を開始したNUDO(ヌード)は、同社が昨年10月末に立ち上げたオンラインメディアhis&(ヒズアンド)を情報発信やコミュニティ確立のハブとしながら、ユーザーと直接やりとりして、その声を迅速・精妙にプロダクトに反映する手法をとる。オンラインのメディアと、サロン的な運営スタイルをシンプルに削ぎ落とした形ともいえる事業戦略は「共創アセットを溜めること」と西田氏は話す。
メディアであるhis&に集まるのは18歳〜28歳の学生から美容師、会社員などさまざまだ。SEOトレンドも意識しつつインタビューなども取り入れた記事を主軸に、月間約6万UU、約8万PV(2019年7月現在)で展開している。SNSだけでなく、メンバーをチャットツール「slack」に招待し、即時的なコミュニケーションで、自然にメイクに親しんでいるいわばジェンダーレスな層から、身だしなみに気を使いたいビジネスパーソンまで、メイクアップに興味のある男性ユーザーをしっかりと囲い込む。
そのコンセプトは、「FRIEND TO FRIEND」だ。同じ価値観を共有するコミュニティメンバーを「友だち」と位置づけ、「友だちから友だちにわたすもの」という共通意識で、知見や事例を溜めていく。
出典:NUDO
商品開発に関わるメンバー収集は、his&の公式インスタグラムアカウントから、ダイレクトメッセージで声をかけた。当時はその公式アカウントに120フォロワー程度しかなく、怪しまれることもあったが、地道な投稿を続け、丁寧なやりとりで信頼を勝ち得たという。現在はオフィシャルメンバー100名ほどが、slack上で常時コミュニケーションをとっている。
運営側とメンバー側の乖離を防ぐため、さまざまな工夫を重ねているのも特徴だ。移動や休憩時間内に答えられる範囲の質問でユーザーへのリサーチを兼ねつつ、パッケージや記事のビジュアルの決定に至るまで詳細を開示し、ユーザーの判断にゆだねる。
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