2040年のショッピング体験、ブランドエンゲージメントの重要性は変わらず
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ユーロモニター・インターナショナルが発表した未来の消費環境予測白書「Commerce 2040」によると、20年後もリアルな店舗はなくならず、日々のショッピングにおいて重要な地位を占めるという。だが、そこで提供されるサービスや顧客体験は大きく変化することになりそうだ。その近未来の姿と、現在の美容ブランドのテクノロジーを活用した店舗の例をまとめた。
レストランは道をゆく通行人それぞれの嗜好にあったスマート料理メニューを映し出して客の気を引き、ショップカウンターではコンシェルジュ・ボットが買い物客の質問に答え、各自にあったおすすめの品を提案する。ユーロモニターのCommerce 2040 が予測する2040年の商店街の様子である。
多くの人々が自宅あるいは近隣のコワーキングプレイスで働くようになり、毎日定刻に都心のオフィスに通勤する人の数が激減する。それに伴い、まるで19世紀のような店舗と住居と仕事場が徒歩圏内に混在する職住接近の地域コミュニティが復活するともしている。ただし150年前と違うのは、テクノロジーによりそれらの場所はオンラインでシームレスにつながっており、AIが一人ひとりにあわせて個別の体験をカスタムする点だ。
また、現在の“物を買うために訪れる”店舗は、新しい商品を発見し、実際の見た目を確認して試用をする、いわば「体験センター」となるに違いない。日用品など決まった商品を定期的に購入する場合はオンラインで自動的に注文し、うっかり切らしてしまったものや、急に必要になったものは近くのコンビニを利用する。その意味で、コンビニだけが常時在庫を持っているリテールショップになるかもしれない。
店舗の役割は顧客とブランドの関係を強化すること
店舗のあり方は間違いなく変わる。しかし、ユーロモニターは、現在の消費者のショッピング体験において、ブランドへのエンゲージメントを高める、購入の決断を促すというリアル店舗の持つ重要な役割は、2040年においても変わらないとする。ただ、店舗が持つ機能が革新的に進化するのだ。
さまざまなデバイスを通じてオンラインにコネクトし、情報収集からコミュニケーション、商品の売買まで、思いのままに行える現代の消費者が、わざわざリアル店舗を訪れるのは、現物を自分の目で見て、実際に使用感を味わいたいというのが一番の理由である。ユーロモニターの2017年のLifestyle Surveyでも、「購入する前に商品を見て触るために店舗に行く」と答えた人は全体の47%にのぼる。とくに、美容&パーソナルケア商品とアパレルなどファッション関連商品の分野でその傾向が強い。
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