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イッツイージーなど新メンズコスメブランドが初心者・Z世代に向けるアプローチとは

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メンズコスメ市場が注目され始めて数年が経ち、男性の美容消費、ブランドや商品ともに拡大しつつある。日本では、コロナ下で男性若年層を中心にベースメイクの購入率が高まっており、そこに注目した新ブランドが大手美容企業から相次いで登場している。「初心者向けのシンプルなアイテム」「学生との共創」「デジタルコンテンツでハウツー解説」とそれぞれのZ世代へのアプローチの方法をひもとく。


「外見を今よりよくすること」に関心を持つ若年層

株式会社リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」が2022年に行った、過去1年間の美容意識や購買行動に関する利用実態調査によると、男性のメイクアイテムの購入率はすべてのアイテムで前年より増加した。

出典:株式会社リクルート プレスリリース

同機関 研究員 田中公子氏は「女性がコロナ下でメイクアイテムの購入が減ったのに対して、男性は若年層を中心にメイクアイテムの利用が伸びており、20代は5人に1人が何らかのメイクアイテムを1年以内に購入している」と話す。30代のメイクアイテム購入率も前年比で5.0ポイント増加し、16.8%となった。「若年層ほど、外見に対する美容意識が高く、『外見を今よりよくすること・若さを保つことへの関心』の調査では男性の平均値の54%に対して、15〜19歳は71%と高い数字が出た」と田中氏は指摘する。

購入率が高いメイクアイテムは下地、コンシーラー、ファンデーションの順でベースメイクに注目が集まった。その要因の1つがひげの剃り跡に関する悩みで、マスクを外すことになったら注力するメイクやスキンケアとして全世代の1位に挙げられた。田中氏は「ひげのケアは多くの男性にとってほぼ毎日のケア、注力する部分と言われて想起しやすかったことも理由だろう。そのなかで、青髭など剃ったひげの跡が残る人、カミソリ負けをして肌トラブルが起きるとの悩みを持つ人もいる」といい、脱毛サロンや医療脱毛、スキンケアに加え、ファンデーションやコンシーラーなどのベースメイクで“隠す”という需要もあるとする。

「イッツイージー」: “入門編メンズメイク”の発想から

2022年12月にローンチしたメンズコスメブランド「イッツイージー(IT's EASY)」は、こうした時代のニーズを捉えた商品を展開している。ブランドを手がけるアンナドンナは、ヘアカラーやヘアケア製品を主力に展開する株式会社ダリヤの一事業部としてオリジナリティのある商品を手がける。メンズメイクを販売するのはダリヤとしても初めての試みだ。

店頭でもぱっと目に入るカラフルなパッケージが特徴
画像提供:株式会社ダリヤ

株式会社ダリヤ 商品戦略本部 宣伝販促部 広報担当 大木愛美氏は「アンナドンナ自体が若者やトレンドを意識した事業部。近年、Z世代を中心にメンズメイクへの関心が高まり、海外では若い男性がメイクすることも習慣化してきた。近い将来、日本でもメンズメイクが根付くのではと考え、今回の立ち上げに至った」と語る。

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