フランスの急成長中ECスタートアップ2社の、困難をチャンスに変えた経験
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前回は「フランス化粧品業界の大きな傾向」、「シリコンバレーとフランスとのビジネス・エコシステムの違い」について語るパネルディスカッションの模様をレポートした。第2部では、化粧品やファッションECですでに脚光をあびている2人の起業家が、これまでの経験と気づきを共有した。
まずは、第2部登壇の創業者たちを紹介しよう。
グザヴィエ・ショーヴァン(Xavier Chauvin)
Beauteprivee共同創業者
フランス民間放送局TF1の元インタラクティブコンテンツのディレクター。2007年に化粧品とビアン・ネートル(マッサージ、セラピーなど、心身ともに健やかな状態に導くもの)に特化したショッピングサイトBeautepriveeを立ち上げ、フランス、スペインに400万人以上の会員をもつ。ラグジュアリー・マーケットの化粧品を含む1,000ブランド以上の化粧品を格安で購入できるほか、高級スパ、美容・健康施設などをリーズナブルに利用できる。2016年の売り上げは1,900万ユーロ。
タチアナ・ジャマ(Tatiana Jama)
Selectionnist共同創業者
雑誌に掲載されている服や化粧品などの写真を撮ると、商品を自動認識して詳細情報を表示し、購入までできるモバイルアプリSelectionnistを2013年にスタート。パリ裁判所で弁護士として働いた後、HEC経営大学院でMBAを取得して起業というユニークな経歴の持ち主。2009年にスパのクーポンサイトDealissime.com(現在はアマゾングループ)を立ち上げ、2017年には人工知能を搭載した対話マーケティング型ECのvisualbot.aiを設立。複数の事業に携わり、50 Partenarsのメンバーとしてスタートアップのビジネス・エコシステム向上にも取り組む。
第2部登壇イベントは、50 Parteners代表 ジェローム・マジュレルがモデレーターを務めた。
ECの利点を最大限に活かして美容業界に参入
ショーヴァンがビジネスを立ち上げた約10年前、vente-priveeという総合ショッピングサイトが大成功したのをきっかけに、同様のビジネスモデルで、旅行、DIY、スポーツなど1つのテーマに特化したサイトが続々登場した。当時、ショーヴァンはTV局に勤めていたが、旅関連のECサイトvoyage privéのCEOと親しく、彼のビジネスの成功を目の当たりにした。まだ美容にフォーカスしたサイトがないことに目をつけ、TV局を退職していち早く起業。ビューティは一時的な流行に終わらない有望な市場と考えたからだ。高級化粧品やスパをリーズナブルな価格で提供する彼のビジネスが成功した理由は、オンラインストアのプロセスの単純さと速さ、そして適切な提案ができたところにあるという。
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