フェムテックはメインカテゴリーに、ウエアラブルや生体データ取得でデジタルヘルスは大きく進化【CES2023(2)】
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パンデミックを機に人々の健康意識が高まったのを受け、急速な成長を続けるデジタルヘルス。米テック大手も関連事業を拡大させており、CES2023のメインカテゴリーにも選ばれている。なかでも、米国の連邦最高裁判所が「ロー対ウェイド判決」を覆し、人工中絶が違法になった州が現れたことを機に、避妊手段へのアクセスの改善を目指す遠隔診療をはじめ、女性の健康が大きな注目を集めた。CES2023の2回目のレポートでは、フェムテックはじめ、ビューティ領域との境界がますます融合するデジタルヘルスの事例を紹介する。
CESのメジャーカテゴリーとなったデジタルヘルスとフェムテック
「CES2023 Tech Trends to Watch(注目のテックトレンド)」でも注目すべき分野の1つに挙げられたヘルステック。デジタルを介したセラピーや療法をはじめ、遠隔ヘルスケアサービス、フィットネステックなどを通じて、メンタルヘルスを含む心身の健康を家庭で管理できるようになってきた。
2022年11月には、Amazonのバーチャル医療サービス「アマゾン・クリニック」が発表されたように、米テック大手も関連事業を拡大させている。CES会場でも、遠隔ヘルスケアのプラットフォームや、多数のウエアラブル、VRトレーニング機器などの最新テクノロジーが展示された。
また、女性の健康と権利を改善するフェムテックが飛躍した2021年に対し、2022年は、6月に米国連邦最高裁判所が「ロー対ウェイド判決」を覆し、州によって人工中絶が違法となったことを受け、CES2023においても、テクノロジーにより女性の権利を守る動きが注目された。
CES2023で開催されたセミナー「Women's Health Tech Enters a New Era(女性のヘルステックは新時代に突入)」に、パネリストとして参加した、避妊薬などのオンライン販売フェムテックスタートアップWispのCMO(チーフマーケティングオフィサー)モニカ・セパク(Monica Cepak)氏は、「最高裁の判決が女性の健康と権利に大打撃を与える」のは前提としながらも、大手メディアが連日のようにニュースとして取り上げたことで、避妊手段へのアクセス改善、中絶などが、日常的に語られるトピックとなり、フェムテックの発展における大きな壁であった「女性の性や体に関する話題は、メジャーな場で大っぴらに語れない」というバイアスが薄れた効果に言及した。
2022年10月には、それまで女性の性と生殖に関する広告掲載を拒否していたMetaも、これらを受け入れる方向で、グローバル広告ポリシーの改変を発表している。
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