セフォラがシコールはじめ化粧品専門店の激戦地、韓国へ進出。その意図は?
◆ English version: Sephora’s strategic move into the South Korean Cosmetics Market
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セフォラがついに韓国に上陸する。メーカー大手を含む多数の化粧品ストアがしのぎを削る韓国マーケットの背景とセフォラの真の狙いを探る。
世界中に3,000店舗近くを展開するLVMHグループの化粧品専門店、セフォラが、今年後半に韓国へ進出する。セフォラ・コリアの代表として、シャネルで韓国トップを務めたHailey DongJu Kim 氏が就任。2019年10月24日に三成駅に直結するパルナスモールに約50平方メートルの店舗をオープンし、2020年までにオンラインを含む6店舗を展開、2022年までにさらに7店舗追加するという。
アジアでは、シンガポールやマレーシア、タイ、インドネシア、インドに進出し、中国では200店舗を超えてさらに拡大中だ。香港にも2019年夏に再上陸を予定している。一方で、日本には1999年に進出を果たしたが、2001年末には全店を閉店し撤退した。韓国進出にあたっては、6年もの歳月をかけて検討したともいわれているが、ブランドの垣根を取り払い、さまざまな化粧品を購入できるセフォラスタイルのストアが数多く存在する激戦の地でもある。
H&Bストア(日本でいうドラッグストア的な化粧品専門店)としては、オリーブヤングや、ロッテ系列のLOHB'S、旧ワトソンズから名称変更したlalavla、また、英国ブーツなども進出している。コスメが一堂に会する形態に加え、それぞれが人気ブランドと組んでコラボアイテムや限定商品を出すなどして、特徴を出している。
Image: Shutterstock.com
「韓国版セフォラ」が対抗馬
なかでも最大の競合は、ずばり「韓国版セフォラ」とも呼ばれるシコール(CHICOR)だろう。各国の高級ブランドから、トレンドの新興ブランド、プチプラコスメまで品揃えの幅が圧倒的で、店内には、“SNSで話題”“アワード受賞”といったPOPが賑やかに並び、いま何が流行っているのかがひと目でわかる店づくりになっている。メイクアップやヘアスタイリングが自由に試せるコーナーもあり、メンズコスメも豊富なので、カップルや友人同士の待ち合わせ場所としてもよく使われている。時間つぶしでふらっと入った若い客が、何かしら買っていくケースも多い。
こうした店づくりができるのは、親会社である新世界グループが、百貨店から免税店、テレビショッピングなどを展開しており、高級ブランドから新興ブランドまで強力なコネクションを持ち、共同開発商品なども手がけているという背景がある。
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