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韓国ミラーロイドがスマートミラーで実現する美容サロンのDX、ARシミュレーションから顧客管理まで

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ヘアスタイル&ヘアカラーのARシミュレーションにフォーカスした韓国ビューティスタートアップのミラーロイド(MirrorRoid)がオープンイノベーションを促進する大企業や、政府系スタートアップ支援機関との連携を深めている。「Mirart」ブランドの名で提供される同社のスマートミラーは、美容師と顧客が一緒に好みのバーチャルヘアスタイルやカラーを作り上げ、試すことを実現するもので、日本でも導入が進んでいる。


Mirartが美容室向けに提供するスマートミラーはCRMも含む3つの機能

2019年に韓国で設立されたミラーロイドは、ヘアサロンをはじめ、アパレルやアイウェア店舗、エステティックサロンなどのオフライン店舗向けに、ミラー(鏡)にモニターとAndroid OSを搭載させたIoTデバイスのスマートミラーを軸としたブランド「Mirart」を展開する。

ミラーロイドのスマートミラーソリューションの機能は大きく3つに大別される。ARやAI技術を活用したヘアスタイルやヘアカラーのバーチャルシミュレーション機能に加えて、顧客情報の管理、そしてマーケティング機能まで備わっているのが最大の特徴だ。

Mirartスマートミラーの機能イメージ
出典:ミラーロイド公式サイト

AR技術を用いたバーチャルヘアスタイル体験では、超えなければならない技術的な壁が少なくないとされる。たとえば、単純に切り抜いた髪型の画像をユーザーの顔写真に載せるだけでは、ギミック感が強く不自然に見えてしまう。そこで、被写体の髪質や髪色などを考慮して、現実にヘアスタイリングをしたときにどうなるのかという、リアルに限りなく近い再現性が求められる。ロングヘアのユーザーがショートスタイルを試す際には、欠けてしまう背景を処理する画像生成技術も必要になる。

ミラーロイドが、このように技術的難易度の高いヘアスタイルのARシミュレーションに挑戦した理由について、代表を務めるチョン・ジヘ(Jeong Ji-hye)氏は韓国メディアに対し、サービス開発のきっかけとして「メイクの場合、失敗してもやり直しが利くが、ヘア施術やカラーリングはユーザーの要望と施術がうまくかみあわなかった場合、元の状態に戻るまでに長い時間が必要となる。そこでスマートミラーをヘアサロンで活用するというアイディアが浮かんだ」と述べている。

ミラーロイド代表 チョン・ジヘ氏
出典:ミラーロイド公式サイト

またチョン氏は、美容室では顧客管理がいまだアナログ的で、なりたい姿、ヘアスタイルなどを顧客自らが調べて自分の求めるスタイルを探すなど、保守的なやり方から抜け出せずにいることについても課題を感じており、美容室の鏡をスマートミラーにしてこうした課題を解決することが、ユーザーにとっても美容室の経営にとっても画期的な変化につながると確信したという。

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