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マッシュビューティーラボ、コロナ禍でも躍進の強さは3つの柱からぶれない経営

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「Cosme Kitchen」などで知られるマッシュビューティーラボはパンデミックにあっても躍進を続けている。ナチュラル&オーガニックというコンセプトへの徹底したこだわりに加え、自粛休業中もInstagramのライブ配信でECに誘導、またOMOを実現する新店舗をオープンするなどタイムリーなデジタル施策で、生活者の自然な共感を積み重ねていくマッシュビューティーラボの戦略を紐解く前後編記事の1回目。


2021年春に、SNIDELの化粧品ラインが誕生へ

2020年12月21日、ナチュラル&オーガニックな化粧品およびパーソナルケア製品を販売する「Cosme Kitchen(コスメキッチン)」の運営元マッシュビューティーラボは、マッシュグループの一員であるファッションブランド「SNIDEL(スナイデル)」の化粧品ラインとして、新しいコスメティックブランド「SNIDEL BEAUTY(スナイデル ビューティ)」が2021年春にデビューすることを発表した。86SKUを揃え、2018年立ち上げの「to / one(トーン)」に続く自社開発の化粧品ブランドである。

リアル店舗主体の業態ながら、コロナ下でも増収しスピード感を持って次々と新規施策が打てるのはなぜなのか、変化にも強く成長を続けるその秘密を、株式会社マッシュビューティーラボ 取締役 副社長 小木充氏へのインタビューから解き明かしていく。

短期間で次々と新施策、背景にある3つの柱

マッシュビューティーラボは、SNIDELや「gelato pique(ジェラート ピケ」などのアパレルブランドや飲食ブランドを持つ株式会社マッシュホールディングス(以下 マッシュHD)傘下において、コスメ・ビューティー事業を率いるグループ中核企業の1つである。2019年8月の連結決算においては、前年比34.9%の増収を記録し、グループ全体の2桁増収に貢献した。

パンデミックに見舞われた2020年も、店舗の自粛休業期間中、自主的に声をあげた本社スタッフによりInstagramライブで商品情報や商品への想いを伝える発信をするなど、店頭と同じような自然体の接客スタイルをオンラインに素早く移行し、顧客とのタッチポイントを絶やさない施策でECに誘導することにより増収を維持している。

また10月には、3ヶ月という短い準備期間で「Biople by CosmeKitchen」初の路面店となる三軒茶屋店をオープン。店内に配置したタブレットからも商品の検索や決済が可能なOMO(Online Merges Offline)を実現し、売上の面でも好調な滑り出しをみせている。さらに11月には御殿場プレミアム・アウトレットに「Cosme Kitchen Village」という新業態で進出した。

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Cosme Kitchen Village

こうした新しい取り組みを矢継ぎ早に行い、収益につなげていけるマッシュビューティーラボの強さの裏側には3つの柱があると考えられる。「ナチュラル&オーガニックという専門性へのこだわり」「マッシュのグループシナジーの最大化」、そして「揺らぐことのない企業理念の尊重」である。

世界中のオーガニック製品1万点から1点の狭き門

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