【関連記事まとめ】エスティ ローダー、YouCamの美容部員教育AR日本初導入ほか
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<2018. 7.31-8.7 BeautyTech関連記事まとめ>
今週は、エスティ ローダーがパーフェクト社のARツールを導入した話題のほか、メルカリによるフリマアプリの経済効果規模の調査結果が発表。中国という巨大市場に向けた、ルイ・ヴィトンなどのハイブランドやイタリアの化粧品ブランドの積極的な施策もニュースとなった。
■グッチやルイ・ヴィトン、中国市場の需要に応える効率化を推進
ハイブランド製品の中国での売上げは世界全体の総売上げの8%を占め、中国市場の需要はますます高まっている。この状況に対応し中国の消費者ニーズを満たすため、グッチ、ルイ・ヴィトン、プラダなどのハイブランドは、商品の品質を保ちつつ、生産プロセスや配送システムの効率化を進める方策を模索しはじめた。具体的には中国に生産工場を作ることや、現地サプライヤーの買収、配送にかかる時間の短縮、中国国内のECの拡大などが検討されている。(2018年7月25日)
LUXURY SOCIETY:Gucci, Louis Vuitton Streamlining Production To Keep Chinese Consumers
■ 複雑な分子構造を可視化できるVRツールで新薬を開発
出典:Shutterstock
英国を本拠とする創薬会社のC4Xディスカヴァリーは、複雑な分子構造を視覚化し、化学者が目的の構造に接近して触れることができる仮想現実(VR)ツール「4Sight」を開発した。同社ではパーキンソン病や認知症などの神経変性疾患や呼吸器疾患を治療する薬の開発に4Sightを使用。VRにより、分子構造が見られるだけでなく、なり得るさまざまな形状も視認可能となり、実験段階から臨床試験までの創薬プロセスにおける誤差の範囲も小さくなるとしている。(2018年7月27日)
WIRED.JP:分子構造をVRで可視化で新薬の開発に役立てる
■米国スタートアップがFDA認可の自宅で尿検査できるアプリ公開
サンフランシスコのスタートアップScanwell Healthは、尿路感染症の疑いがある人が、検査キットと携帯電話のカメラを使って、自宅で尿検査ができるアプリを公開した。キットは5ドル(約550円)。検査結果を確認するのには別途料金がかかるが、もし尿路感染が認められた場合、すぐに抗生物質の処方箋サービスを受けられる。消費者向けの検査キットとしては、FDA(米国食品医薬品局)の承認を得た初めてで唯一のものとなる。同社は、腎疾患や循環器疾患などほかの病気を尿で調べる検査キットの開発にも着手している。(2018年7月29日)
TechCrunch JAPAN:自宅で尿検査できるFDA認可のアプリが初登場
■Snapchatがクリエーターと企業を結ぶ新プログラム開始
出典:Shutterstock
Snapchatは、人気の高いトップインフルエンサーやコンテンツクリエーターと、企業やブランドをつなげる新プログラムSnapchat Storytellersを発表した。これにより、企業側はSnapchat上の広告に影響力のあるインフルエンサーを起用したり、コンテンツへのアドバイスや制作協力が受けられる。Snapchatとしては利用者の拡大とともに、動画広告の増加を狙っている。(2018年7月25日)
wersm:Snapchat Connects Influencers And Businesses With New ‘Snapchat Storytellers’ Program
glean.info:New Snapchat Storytellers Program Boosts Influencer Marketing
■エスティ ローダーがパーフェクト社の美容部員教育ツール「YouCam AR Training」を日本初導入
出典:Value Press
エスティ ローダーは、パーフェクト社のAR技術を活用した美容部員向け教育ツール「YouCam AR Training」の日本国内での導入をスタート。同ツールでは、バーチャルメイク機能付きライブ配信機能、資料表示機能、リアルタイムアンケート機能、視聴後アンケート調査機能(リアルタイム集計)などを利用することが可能で、従来のようなビデオ視聴型のトレーニングではなく、リアルタイムにインタラクティブなコミュニケーションを取りながら、楽しく効果的にトレーニングが受けられる。同サービスの日本国内導入はエスティローダーが初。(2018年8 月1日)
Value Press:エスティローダーがAR技術を活用した美容部員教育ツール「YouCam AR Training(ART)」を導入
■メルカリ調査 フリマアプリの経済効果は年間最大752億円
出典: TechCrunch JAPAN
メルカリは、フリマアプリの周辺サービス市場への経済効果は最大で年間約752億円との調査結果を発表。フリマアプリの利用に伴い、以前より使用することが増えたサービスや店舗を問う質問に対して、ユーザーの43.9%が商品発送のための郵便局と回答したほか、コンビニや、梱包資材の購入目的での100円ショップ、クリーニングなどの利用も増加している。これらのサービスの利用金額の変化は、1人当たり年間平均で合計約4,143円増だった。(2018年8月1日)
TechCrunch JAPAN:
フリマアプリ、経済効果は年間最大約752億円--メルカリが調査結果を発表
■ アリババグループのTmallがイタリアコスメブランドの取り扱いを開始
出典:GLOSSY
海外企業の中国市場参入支援を行うアリババグループのTmall Global Marketplaceでは、中国国内ユーザーの海外コスメへの需要の高まりを受け、Deborah Milano、Diego dalla Palma Milano、RVB LAB、KikoなどのイタリアコスメブランドのTmallでの取り扱いをスタート。これらのブランドは、Tmall Globalと共同で中国のユーザー向けに新しい製品や技術の開発・導入をする予定。活発な動きをみせる巨大な中国市場に今後も欧州のコスメブランドの参入が予想される。(2018年8月1日)
GLOSSY:Alibaba Group’s Tmall Global marketplace leans into Italian beauty
■ロレアル、ドイツのオーガニック&ヴィーガン美容ブランドを買収
ロレアルは、ヴィーガン&オーガニック製品を販売するドイツの化粧品ブランドLogocos Naturkosmetikを買収した。これをきっかけに、ヴィーガン美容市場への参入を進めるとともに、Logocosブランドをインターナショナルに展開していく考え。独ロレアルも、ドイツはオーガニック製品への需要が西ヨーロッパで最も高い市場として、この買収を歓迎している。(2018年8月2日)
GLOBAL COSMETCS NEWS:
L’ORÉAL EXPANDS INTO VEGAN BEAUTY WITH LOGOCOS NATURKOSMETIK ACQUISITION
■@cosmeのユーザー動向、今回のキーワードは「目元メイク復権の兆し」
先日発表された@cosmeの「上半期新作ベストコスメ」の大賞商品にデジャヴュ「ラスティンファインa クリームペンシル」が選ばれた。近年、ナチュラルメイクの影響もあって、メイクのトレンドは目元から口元へ移行しており、「上半期新作ベストコスメ」大賞商品もここ数年はリップメイクアイテムが続いていた。それ以外のジャンルの商品が選ばれたのは実に2013年以来である。アイメイクアイテムはクチコミ件数をみても減少傾向だった。ただし、数年前に単色アイシャドウなどのブームによりアイシャドウが復活、そして一昨年あたりからの眉メイクが注目されてアイブロウが復活。そして直近1年でようやくアイライナーとマスカラの投稿件数が上向いている。これは、ナチュラルメイクでも選びやすいカラーバリエーションが増えているのが理由のひとつと思われる。大賞をとったアイライナーも絶妙な色味で人気を博した。周囲から浮きたくないという意識が強く働く現代人にとっては、カラーアイテムでありながらもブラック、ブラウンの枠から大きくはみ出ないところが支持されたのではないだろうか。個性はさりげなく少しだけ出すのがいい。これがいまの生活者の気持ちである。(アイスタイル リサーチプランナー 西原羽衣子、原田彩子)
Text: 林 美由紀(Miyuki Hahashi), 編集部
Top image: Pineapple Supply Co. via Unsplash