【関連記事まとめ】シャネルがトライアルフリーのショップ「アトリエ・ビューティ」をNYにオープンほか
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<2019. 1.29-2.4 BeautyTech関連記事まとめ>
今週は、シャネルがNYにコスメ製品を自由にお試しできる「アトリエ・ビューティ」をオープン。コーセーが化粧品メーカーとしては日本初のパーソナルカラーAI判定サービスを開始したほか、P&Gやユニリーバが参加する詰め替え容器での宅配サービスLoopが発表された。
■オンデマンド避妊薬デリバリーThe Pill Clubが5,100万ドルを調達
出典: TechCrunch
オンデマンド避妊薬デリバリーサービスのThe Pill Clubは、GV(元グーグルベンチャーズ) やACME Capitalなどから5,100万ドルの資金を調達した。同社は2016年にローンチ、自宅で受けられる医師や看護師によるヘルスケアサービスをアメリカの全50州で提供、35州で薬局を運営し薬の処方を行っている。米国で暮らす13~44歳の女性6,700万人のうち、1,900万人が公共の医療機関へアクセスしにくいなどの理由から、避妊が難しい環境にあるとされ、同社は避妊薬のデリバリーシステムで女性の自主的な健康管理をサポートするとしている。(1月25日)
TechCrunch:
The Pill Club raises $51M as VCs find new opportunities in women’s health
■ファンケル、チャットボットシステム導入で商品開発フローの効率化
出典: PR Times
化粧品や健康食品、金融系などの大手企業で、AIを利用した自動応答サービスであるチャットボットの導入が進んでいる。ファンケルでは、同社ウェブサイトのFAQページにオウケイウェイブのチャットボットシステムを連動。電話とメールに次ぐ問い合わせ窓口としての機能を担わせつつ、問い合わせとして入ってくる“顧客の声”をデータベースで一元管理し、新商品開発のヒントや発売初動の確認に役立てて、一連のフローの効率化を図っている。(1月28日)
PR Times:
サポート部門で吸い上げた「顧客の声」を商品開発・改善に活かす チャットボットシステムによる業務効率化
■P&Gやユニリーバも参加、ヘアケア製品など詰め替え容器で宅配の「Loop」今春スタート
出典: ITmedia
リサイクルを世界で推進するTerraCycleは、スイスで開催された世界経済フォーラムで、ヘアケア製品や洗剤などの日用品から、おむつ、飲料などの定期購入を、詰め替え容器を使用して宅配する、循環型Eコマース・プラットフォームLoopを発表した。顧客がオンラインで注文すると、専用容器で製品が配達され、次回以降は容器が空になったら回収。容器はすべてガラスやステンレス製で、回収・洗浄後に製品を詰め替えて再利用される。同サービスには米P&G、英ユニリーバなどの化粧品大手を含めた25社が参加を表明。5月にニューヨークとパリで開始される予定で、東京でも2020年のサービス実施が検討されている。(1月29日)
ITmedia:
詰め替え容器でドリンクやシャンプーを宅配するLoop、P&Gなど大手参加で今春スタート
■肌分析機能搭載スマートミラー「HiMirror Mini」が発売に
出典: 週刊粧業
3Dプリンターの販売を行う、台湾・新金宝グループのXYZプリンティングジャパンは、肌分析技術を搭載したスマートミラー「HiMirror(ハイミラー) Mini」の販売を2018年12月よりスタートした。同製品は約13インチのTFT液晶パネルを採用しており、タッチパネル型。高精度カメラ機能でシミやしわ、キメ、赤み、毛穴などの肌状態を測定し、トラッキングした結果からデバイスに登録されたスキンケア製品の中から最適なものとケア方法をレコメンドする。また音声コマンドのほか、YouTubeやFacebookなどにも連動しており、ハウツー動画を表示しながらメイクすることもできる。(1月29日)
週刊粧業:
XYZプリンティング、肌分析技術搭載したビューティミラーを発売
■コーセー、AI活用で顔写真からパーソナルカラーを判定するサービス開始
出典: PR Times
コーセーは、メイクアップブランド「Visse(ヴィセ)」の特設サイトで、コスメブランドとしては初めて、AIを活用して顔写真からパーソナルカラーを判定するサービス「パソカラ」の提供を開始した。スマホで顔写真1枚を読み込み、肌や瞳の色などの特徴から似合う色を瞬時に診断。客観的な見地から導いたおすすめの商品が表示される。同サービスはヴィセの誕生25周年を記念した特別企画。(1月30日)
PR Times:
「Visée」(ヴィセ)誕生25周年・特別企画第一弾 日本初のAIを活用して顔写真1枚からパーソナルカラーを判定し最適な商品を提案するサービス「パソカラ」コスメブランド初の導入開始!
■シャネル、商品を自由に試せる「アトリエ・ビューティ・シャネル」をNYにオープン
シャネルはニューヨークのソーホーに、同社製品を自由に試せるショップ「アトリエ・ビューティ・シャネル」をオープンした。欲しい商品のリストや来店予約が可能なオンラインアカウントを事前に作成し、手荷物をロッカーに預けてから店内に入ると、メイクアップやスキンケア、香水などを好きなだけトライアルできる。アイシャドウのテスターは使いきりサイズが用意され、他人が使ったものを利用する必要がない。さらに、インスタ映えに配慮した写真撮影用のスペースも設けられ、SNSの投稿も促進。スキンケアやメイクのレッスンなども実施する。同社が製品のトライアルに特化した店舗をオープンしたのは初めて。(1月31日)
Global Cosmetics News:
New Soho-based Atelier Beauté Chanel offers experimental, Instagram-worthy experience
■ランコム、アリババクラウドと共同でAR活用キャンペーンを香港で実施
ランコムは中国正月のキャンペーンの一環で、香港最大のショッピングセンター、ハーバーシティにポップアップストアをオープン。アリババクラウドと共同で、ARを利用したポケモンGOタイプのゲームをローンチした。香港内の各所に出没するランコム「ジェニフィック」ラインの製品を見つけたら写真を撮影、専用の期間限定アプリを通して画像3枚を送信すると賞品が当たる。インタラクティブな体験を顧客に与える試みとして注目される。(1月31日)
Global Cosmetics News:
Lancôme teams with Alibaba Cloud to launch AR game for Chinese New Year
■ファッション業界専門マッチングアプリfatchがリリース
出典: WWD
レディー トゥ ファッションは、ファッション業界向けマッチングアプリ「ファッチ(fatch)」のサービスを開始した。同アプリは、ファッションビジネスに携わる人やかかわりたい人同士の出会いを創出することを目的に開発。ユーザーは、バイヤー、デザイナー、販促、あるいは学生などのカテゴリーとあわせて自身のプロフィール情報を登録。他の登録ユーザーに対して興味の有無をスワイプで示し、双方が「興味がある」と示した場合のみマッチングが成立、チャット機能で連絡をとることが可能になる。ファッション系オンラインサービス企業のCEOやユーチューバーなど、40人以上のプロアカウントも認定登録されている。(1月31日)
WWD:
ファッション業界向けのマッチングアプリがリリース
■@cosmeのユーザー動向、今回のキーワードは「プチプラ商品の売れゆきにみる消費者マインド」
2018年はベストコスメアワードの総合大賞に輝いた「オペラ リップティント」をはじめ、プチプラ商品の話題が豊富な1年だった。上記グラフは各部門のベストコスメ1位受賞商品のうちプチプラ商品が占める割合を時系列で示したもので、2018年は64%と過去最高の比率となった。その理由を考えるとき、注目すべきは2008年と2011年に比率が減少している点だ。各年の出来事をふりかえると2008年はリーマンショック、2011年は東日本大震災が起きた年にあたる。ちなみに、その次に低い2016年は、欧米の都市を中心にイスラム過激派組織による大規模テロが頻発した年であり、北朝鮮による日本海へのミサイル発射も起きている。(ただし、この年は“SNS映え”という別な観点のキーワードが登場した影響も大きいので、全く同じには語れないのだが、)このことから、生活者は景気の落ち込みや社会的な不安要素を感じると、「安いものを買って失敗するリスク」を回避しようという気持ちがはたらくのではないかと思われる。逆にいうとプチプラが支持された2018年は、比較的安定しポジティブなマインドであった証しかもしれない。今年もはや1ヶ月が過ぎた。人々の心に多少の冒険を試すゆとりがある年になるのだろうか。(アイスタイル リサーチプランナー 西原羽衣子、原田彩子)
Text: 佐藤まきこ(Makiko Sato), 編集部
Top image: Steve Huntington via Unsplash