BeautyTech関連記事 まとめ 11.17-11.24
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この週は国内のビッグニュースが2つ。MERYの再開、ZOZOSUITの無料配布。海外では中国が独身の日で過去最高の取引額。中国越境ECサービスの資金調達もあった。EC分野には続々とスタートアップが参入しており、米IT系メディアのスタートアップ100選に日本からも2社のEC関連企業が選出された。
■ 米国MAC店舗がARミラーを使って化粧品ラインアップをお試し(2017.11.14)
美容シュミレーションアプリを提供するModifaceがMACと協力し、顧客が店舗のARミラーにて、MAC化粧品の様々な組み合わせをお試し体験できる。現在は北米の店舗のみにこのミラーが設置されているが、2018年にはグローバルで店舗にこの技術を導入していくという。顔認証と3Dビデオ技術を用いて、1秒間に30回顔のパーツを追跡分析することで、29タイプのアイメークを提案できるという。
GLOBAL COSMETIC INDUSTRY: Modiface and MAC Cosmetics Team up for Try-on Mirror
■アリババ、独身の日に過去最高の取引額を達成。AIも活躍(2017.11.15)
11月11日、中国で独身者を祝う祝日「光棍節(こうこんせつ)」で、インターネット通販最大手のアリババが流通総額が約253億ドル(約2兆8700億円)と過去最高額を記録。11日の取引件数は前年比40%増加の14億8000万件に上りこの日に発送された商品数は8億1200万件。アリババは同日のECイベントのため、セールを促進する広告クリエイティブの大量制作にAI「Luban」を活用、また大量発生する注文にもAIが顧客対応を行った。さらに工場の在庫処理や配送にもロボットを活用するなど、テクノロジーを積極的に採用したことが成功の背景にある。今後はドローンの導入も視野にあるという。
Forbes JAPAN: 過去最高取引額の「独身の日セール」、成功を支えたAIの活躍
■ 7-Elevenが北米でプライベートコスメブランドを展開(2017.11.20)
出典:http://www.businessinsider.com/7-eleven-releases-new-makeup-line-2017-11
7−Elevenが北米でオリジナルのコスメライン「Simply Me Beauty」の販売を開始した。チーク、マスカラ、アイブロウパレット、コンシーラー、ブラシ、リップスティック、BBクリームなど、40のアイテムをすべて3〜5ドル内の価格で販売。コストパフォーマンスにシビアなミレニアル世代に向けて、安価で高品質なメイクプロダクトを提供する。大手コスメブランドがコンビニとコラボして比較的安価な製品ライ ンを販売する(例:雪肌粋など) というのはこれまで日本市場でも行われてきたが、 コンビニチェーンが独自のコスメブランドを展開するのは初の試みだ。ミレニアル世代をターゲットにしていることもあり、 今後のデジタルマーケティング戦略にも注目したい。
Business Insider: 7-Eleven has a new makeup line — and everything is under $5
■新生「MERY」スタート、BOX機能がユーザーに好評(2017.11.21)
11月21日、「WELQ問題」で閉鎖されていたDeNAのキュレーションメディア「MERY」は、小学館が事業を引き継ぐ形で、新体制のもと運営を再開した。従来までに採用されていた原稿料という形の成果報酬型ではなく、時給制にすることで記事コンテンツの質を担保する試みだ。新アプリに搭載された「BOX」機能がユーザーから好反応。気に入った記事や写真はBOXに保存していくことでアーカイブすることができ、また、他ユーザーのBOXをフォローすることもできる。
Buzzfeed NEWS: MERY、1年ぶりに記事配信を再開 「女の子の毎日をかわいく」
Nap: 新生MERYを分析してみた
■中国越境ECプラットフォーム、インアゴーラ(Inagora)が伊藤忠商事、KDDIから約76億5000万円を調達(2017.11.22)
出典:https://japan.cnet.com/article/35110850/
コーセーなど化粧品メーカーも出品している中国越境ECプラットフォーム「豌豆公主(ワンドウ)プラットフォーム」を運営するインアゴーラ(Inagora)が伊藤忠商事、KDDI,SBIホールディングスから約76億5000万円を調達した。インアゴーラは今回の資金調達と同時に、中国越境ECと国内ECをワンストップで展開できる「Wonder Japan Cross-Border Syndication(ワンダー ジャパン クロスボーダー シンジケーション)」の構想を発表。日本企業が越境ECを展開する際、日中間の商品流通システムを提供する。中国市場における日本ブランドの商品への信頼度は以前高い一方で、日本の小売ブランドもアジアへの進出のタイミングと重要を狙っている。
CNET Japan: 中国越境ECのインアゴーラ、伊藤忠やKDDIから76億円を調達--新たな流通システムも
■日本のECスタートアップが米IT系メディアのスタートアップ100選に選出(2017.11.26)
イノベーターや投資家に大きな影響力を持つ、テクノロジー領域に特化した米グローバルメディア、レッドヘリング(RED HERRING)が、将来有望なスタートアップ100社を選出する「レッドヘリング・グローバル100(RED HERRING GLOBAL 100)を発表。日本のファッションEC関連企業のルビーとIROYAが選出された。ルビーグループは、「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」「ディーゼル(DIESEL)」「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」をクライアントにもち、フルフィルメント(ECサイトの運営代行)サービスを展開。一方、IROYAは、店舗とECサイトの在庫管理からサイト運営、決済、配送までをワンストップで、「モノポス(MONOPOS)」というプラットフォームで提供している。両社の急成長には、オンラインショッピングが普及し、グローバル小売ブランドが実店舗とデジタルを連動したOtoOマーケティングに積極的になっていることが背景にある。アマゾンなどの大手ECプラットフォームに依存せず、独自に実店舗とECサイトを連動させたマーケティングを展開したい小売業界のニーズは高い。
WWD Japan: 米ITメディアのスタートアップ100選に、IROYAとルビーが選出
■ZOZOTOWNオリジナルブランドで「ZOZOSUIT」を無料配布(2017.11.27)
ZOZOTOWNを運営する株式会社スタートトゥデイが、プライベートブランド「ZOZO」を発表、オリジナル商品として「ZOZOSUIT」の無料配布を開始した。「ZOZOSUIT」が普及すれば、ファッション業界にとって課題だった“ECでは採寸できない”という壁を崩すことができる。『人が服に合わせる時代から、服が人に合わせる時代』(前澤社長)の流れから、DtoC(Direct to Consumer)マーケティングが勢いをつけ、ファッション以外の二次流通にも繋がるきっかけとなるだろう。ユーザーの身体に関するデータは、すでにスポーツ業界や美容・コスメ業界で蓄積・活用されているが、データの取得方法やその活用法についてはまだ発展途上の分野だ。「ZOZOSUIT」によって、身体データのマーケティング活用が多様なサービスや産業に広がり、企業のマーケティング戦略に大きな影響をもたらすようになるはずだ。
Abema TIMES: 本当はユニクロもやりたかった?ZOZOSUITがアパレル業界にもたらす衝撃
■@cosmeのユーザー動向、今回のキーワードは「小顔問題」
こちらのコーナーでは、美容トレンドに敏感な@cosmeのユーザーのインサイトを、リサーチチームが取材やデータから探り出し「キーワード」として毎回紹介。
メイク加工アプリが当たり前になり、彼女たちにとって、加工なしで写真をアップロードすることはめったになくなった。とはいえ「小顔問題」だけはなかなか解決できない。メイクアプリの殆どは、顔の大きさが変えられない(スリム化はできるが不自然)。だから、「写真用小顔メイク法(コントゥアリングなど)」を積極的に学び実践している彼女たちにとって、念入りにコントゥアリングしてまうとその顔は、デーモン小暮閣下になってしまったという声も!よって、リアル用によりナチュラルにみえるコントゥアリングも研究中。リアルとバーチャル、その両方の提案が、女性誌の小顔特集やアイテムの使い方紹介に求められている。(アイスタイル リサーチプランナー 西原羽衣子、原田彩子)
text: 中島未知代(Michiyo Nakashima)