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LIPSのアルゴリズムが生み出す、Z世代の静かなる熱狂

(※2018年7月28日 店内POPについての追記あり)

◆ English version: How this makeup review app stole the hearts of Japan’s Gen Z
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サービスローンチから1年半で100万ダウンロードを突破した、コスメのクチコミアプリ「LIPS」。どこかとらえどころがないと言われるゆえんは、コミュニティプラットフォームでもあり、LIPSというブランドが確立したメディアのようでもある両面性からだろう。AppBrewの目指す、ファンを生み出すデータドリブンなコミュニティ運営について聞いた。

AIがタイムラインをパーソナライズ

東大発ベンチャーとして話題になったAppBrewの最初のサービスとして世の中に出たコスメのクチコミアプリ、LIPS。「アルゴリズムで熱狂を生むプラットフォームをつくりたい」と、創業者であり代表取締役の深澤雄太氏が目指す世界の、第一歩だ。

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出典:LIPS

「LIPSは取締役の松井友里がターゲットペルソナ」と話すのは、同社の広報兼広告事業責任者の紺野佳南氏だ。2016年のサービス誕生から、2018年に入ってすぐ行われたデザインリニューアルまでを一貫して主導してきた松井氏だが、そこには、彼女自身も含め20代の女性の消費者行動やサービス体験データに基づいた設計が生きているという。

今回のリニューアルで大きく変わったのは、それまで10代がメインであったユーザーが20代、そしてそれ以降まで広がったことだ。10代が集う心地よさはそのままに、「ちょっと私たちには若すぎるコミュニティかも」という懸念が払拭された、絶妙なバランスのデザインリニューアルは大成功だったといっていい。若い世代に支持されるゆるっとしたつながりは、デジタルネイティブでなくても心地よい。

現在、100万ダウンロードを突破し、しかも、獲得が難しいといわれるZ世代からの支持を得たうえに、それ以上の年代のユーザーにも幅を広げつつある。この快進撃の理由のひとつがAIによるパーソナライズだ。

LIPSのアプリを開くとタイムラインが表示されるが、このタイムラインはユーザー全員同じではなく、年齢や肌質、好きなブランド、また誰をフォローしているかによってAIが一人ひとりに最適化している。

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