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MEDIHEALで中国市場を席巻、韓国の美容ユニコーンに成長したL&P Cosmetics

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韓国にはユニコーン企業(上場前の企業価値が1,000億円以上の企業)が6社ある。フィンテック、EC、ゲーム企業、フードデリバリーなど、各企業の専門分野は多岐にわたるが、美容企業も1社が名を連ねている。シートマスクのMEDIHEALブランドで知られるL&P Cosmeticsだ。

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出典:  L&P Cosmetics HP

L&P Cosmeticsは、コスメと医薬品を融合させたコスメシューティカル企業である。同社が生んだ代表的なヒット商品のひとつが、高機能性フェイシャル・シートマスクの「MEDIHEAL」だ。韓国メディアによれば、L&P Cosmeticsは高機能性シートマスク・シリーズのほぼ一品目だけで、2015年に約240億円、2016年には約400億円の売上・増収を達成したとされている。

L&P Cosmeticsはそのほかに、スキンケア、洗顔、ボディケア、ヘアケア、メイクアップなどの製品を開発しており、看板ブランドである「MEDIHEAL」を筆頭に、「MEDIENTAL」「LABOCARE」「T.P.O」「Treecell」「FAMILY BRAND」など、さまざまなブランドをを展開している。

L&P Cosmeticsが設立されたのは2009年。同年には、国内のドラックストアや化粧品専門店に商品を卸すのと並行して中国、香港などへの輸出を開始している。2012年には前述のブランドMEDIHEALをローンチ。小売店別に同ブランドのシートマスクを各種用意して、H&Bストアのオリーブヤング、免税店などでそれぞれ別バージョンの商品が手に入るようにすることで、消費者が違う店を訪れるたびに目新しい商品が見つけられる施策を実施。現在では、MEDIHEALブランドには140種類もの商品が存在するという。

ブランドローンチの翌年2013年からは、米国、台湾、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、カナダなどにも進出し輸出網を強化している

同社の会長を務めるのは、韓国の化粧品業界を知り尽くしたクォン・オソプ氏だ。クォン氏の母親は、1969年に「ワンセン化学」というコスメ企業を立ち上げている。同社はヘアケア製品や男性用スキンローションを主に製造・販売していた。クォン氏自身は、ワンセン化学の後身である「ネシュラ化粧品」の運営をはじめ、20年間、複数のコスメ企業で経験を積んだ。家業から学んだ2世実業家ということになるが、その成功は韓国コスメ業界の歴史を塗り替えるものとなる。

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