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ポーラとアイスタイルが考える、DX時代の「人」と「店舗」

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美容分野のビジネス展示会「ダイエット&ビューティーフェア2022」会場で行われたビューティテックシンポジウムでは、ポーラのブランドマーケティング責任者やアイスタイルリテールのマネジメントらが登壇し、デジタル化が進む時代だからこそ、その重要性が改めて問い直されているリアルな店舗と顧客コミュニケーションのあり方について語られた。当日のセッションの模様を紹介する。

人と店舗の価値と役割を再定義

2022年9月26日〜28日、東京ビッグサイトで開催された美容・健康関連ビジネスの総合展示会「ダイエット&ビューティーフェア2022」(インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社 主催)では、BeautyTech.jpの共催による第5回ビューティテックシンポジウムが開かれた。

第1部「人と店舗の価値を引き出すDX推進の最新事例」では、株式会社アイスタイル プロデューサーの福岡さくら氏が、オムニチャネル化やエンターテイメント性を重視した顧客体験設計など、グローバルと日本の化粧品小売店舗で今現在進められている施策を紹介した。

株式会社アイスタイル プロデューサー 福岡さくら氏
プロフィール/1997年ソニー・クリエイティブプロダクツ入社。営業部、宣伝部を経て、ベンチャー企業にてマーケティングの責任者としてサービスのグロースを担当。2008年スタイリングライフ・ホールディングスに入社後、広報室を経て新規事業推進室にて動画系メディアを立ち上げる。 その後サービス売却と同時に2016年アイスタイルに入社。現在はアイスタイルにてプロデューサーとして活動

そのなかで福岡氏は、2022年の美容の現場におけるデジタライゼーションが2021年から大きく進化したと指摘した。「購入履歴などの顧客データに、AI肌診断やARバーチャルトライオン、ビデオ会議などのデジタルツールを掛け合わせて、リアルに対面しなくとも的確なカウンセリングを実現することで販売の現場でのデジタル化を進めた2021年に対し、2022年は、店舗への客足が少しずつ戻ってくるなか、実店舗における顧客体験をどう設計するか、そして、そこに介在する販売スタッフをどう活用するかが、大切なポイントになっており、価値の再定義が図られている」(福岡氏)

そして、企業が事業戦略を立てるうえで参考になる事例として、アプリやECなどのオンラインとオフライン店舗をシームレスに結ぶことで、顧客がどこからでも商品探しや購入ができ、各自に合った商品の受け取り方法が選べる、セフォラやウルタなど米国の大手化粧品小売チェーンのオムニチャネル施策をあげる。

また日本では、大手ドラッグストアのスギ薬局が進める顧客IDの統合とデジタル健康台帳の実現や「スギスマホオーダー」システムを紹介し、これらが、顧客の利便性や体験の向上のみならず、店舗のバックヤードの負担を減らして接客に注力するゆとりを生み出し従業員体験の向上にもつながっていることを例示した。

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