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ユニリーバのパーソナライズ・シャンプー「Laborica」は日本初社内ベンチャーより誕生

◆ English version: Born from an in-house venture — Unilever Japan’s personalized shampoo Laborica
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ユニリーバ・ジャパンによるパーソナライズ・シャンプー「Laborica(ラボリカ)」は、同社初の社内ベンチャー制度から生まれた。このパーソナライズサービスは既存のプロダクトと異なり、D2Cとして顧客と直接のコミュニケーションが可能だ。それゆえ、新たな製品開発やマーケティングの手法を生み出す可能性を持っている。ラボリカ研究所の研究員でマーケティングと販売の責任者を務める内野慧太氏に話を聞いた。

スタートアップとの協業を推進するオープンイノベーションプログラム「The Unilever Foundry」を設けるなど、イノベーションを切り口にした取り組みに積極的なユニリーバ。その日本拠点であるユニリーバ・ジャパンは2019年7月1日、パーソナライズ・シャンプー「Laborica(ラボリカ)」の販売をスタートした。ユニークなのは、これが国内の社内ベンチャー制度から生まれた初のサービスである点だ。

出典:Laborica公式Facebookアカウント 

Laboricaはスマホから「髪の毛の長さ」「抜け毛が気になる」「頭皮の日焼けが気になる」といった約30の質問からなる髪診断により、各自に最適な処方のシャンプーとトリートメントを割り出してハンドメイドで調合し、研究所から直送で届けるパーソナライズサービスだ。毛髪診断士®※1が監修した肌診断には5段階のスライダー式で回答でき(3.5など自然数以外の回答も可能)、これをもとにした調合の組み合わせは約2万通り。価格は送料込みで6,980円。1回の購入で1ヶ月半~2ヶ月ほど使用できる。

※1 毛髪診断士®とは日本毛髪科学協会の登録商標

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Laboricaのパーソナライズ画面
スマホからアクセス可能

Laboricaの名前の由来は、「Labo(ラボ)」とギリシャ語で何かを見つけた喜びを表す感嘆詞「Eureka(エウレカ)」を組み合わせたもので、今まで髪のケアで悩んでいたユーザーが、Laboricaを使ったときに驚喜してくれるように、との思いで名付けられた。実際、リリース後は、SNS上で「自分に合うシャンプーはないのではと諦めていたが、Laboricaなら合っている」といったコメントもみられるという。

接客されたくない日本でこそ活きるパーソナライズ

アメリカではFunction of Beauty、日本ではMEDULLAMy BOTANISTなど、パーソナライズ・シャンプーが続々登場 するなか、なぜユニリーバ・ジャパンはLaboricaを手がけ参戦したのか。開発メンバーであり、ラボリカ研究所の研究員でマーケティングと販売の責任者を務める内野慧太氏によれば「シャンプーやトリートメントによるダメージのケアはもう当たり前だが、その先に何が提供できるのかを模索した。ノンシリコン、ナチュラル志向、環境配慮などのニーズがあるなかで、パーソナライズが次のトレンドになると考えた」と語る。

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ユニリーバ・ジャパン・
カスタマーマーケティング株式会社
ラボリカ研究所 研究員
マーケティング / 販売責任者 内野慧太氏

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