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パーフェクトの新機能「AI性格診断」はブランドニーズから開発、新たな美容体験創出

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AR技術を使用したバーチャルトライオン(ARメイクアップ)で業界トップを行くパーフェクト株式会社は、顔や肌の画像を解析する独自のAIエンジンを開発している。2022年8月には、ユーザーのパーソナリティにマッチした商品を瞬時に提案する最新機能「AI性格診断」を発表した。パーフェクト株式会社 代表取締役社長 磯崎順信氏に、新機能の詳細や今後のAI開発の方向性について話を聞いた。

ユーザーの顔の印象を科学的方法で分析・分類する新機能

パーフェクトは本社のある台湾に100名体制の開発リソースと最先端マシンラーニング用サーバーを保有しており、画像認識・分析系の人工知能(以下、AI)開発に強みを持つ。現在では、敵対的生成ネットワーク(GAN)という最先端の画像生成AIテクノロジーも使用可能な状況にある。

パーフェクトが保有するメインのAIエンジンは4つある。バーチャルトライオンの正確性や円滑性を高めるエンジン、スキンケア・肌診断エンジン、スキントーン(肌の色)エンジン、そしてフェイスアナライザーという顔の特徴を抽出するエンジンだ。今回、パーフェクトがリリースした「AI性格診断」は、主にフェイスアナライザーをベースにしたソリューションである。磯崎氏はその開発のきっかけを次のように説明する。

「各ブランドによって使い方には違いがあるが、フェイスアナライザーは一般的に顔の骨格診断的に使われていた。色味を再現するエンジンと組み合わせ、輪郭や目、鼻、唇の位置などの顔の特徴に沿ったメイクパターンをレコメンデーションするといった用途だ。ただフェイスアナライザーのリリース直後、あるブランドから『フレグランスのレコメンデーションに使いたいので、ユーザーの気質がわかるよう、表情を読み取り分析することはできないか』とのリクエストをいただいた。そのアイデアを起点として、AI性格診断ソリューションを本格的に開発するにいたった」(磯崎氏)

パーフェクト株式会社 代表取締役社長 磯崎順信氏
プロフィール/ デジタルメディアテクノロジー関連の外資系ベンチャー企業の日本代表等を経て、2015年にPerfectCorp.の日本法人の立ち上げより現職で参画。バーチャルメイクアプリ「YouCam メイク」をはじめ、AI/ARによる新しい消費者エンゲージメントプラットフォームを多くのブランド、小売店、メディアに向け提供し、エコシステムを確立

フェイスアナライザーは骨格など顔の特徴のみならず、口角の上げ方など106のポイントからユーザーの表情データを取得することができる。相談を持ちかけたブランドは、顧客の表情から、たとえば「明るい」「穏やか」「積極的」などの印象を抽出して、それに合った、もしくは印象が変わってみえるフレグランスをレコメンドするテストをパイロット的に行ったという。

顔の印象をデータとして抽出できるということは、すなわち、周囲に認識されているユーザーの顔の印象を数値として解析が可能で、かつ、その印象をフレグランスやメイクアップでコントロールする方法も提案できることを意味する。そこで、パーフェクトではこのアイデアを昇華させるべく議論を開始。心理学および人相学のエキスパート11名と意見を交わしながら、5つめとなる新たなAIエンジンの開発に乗り出した。こうして完成したのが、今回リリースされたAI性格診断ソリューションだ。

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