【関連記事まとめ】理研と東レが開発、アイロンで服に貼れる超薄型太陽電池ほか
◆ New English article
◆ 新着記事をお届けします。以下のリンクからご登録ください。
Facebookページ｜メルマガ（隔週火曜日配信）
LINE：https://line.me/R/ti/p/%40sqf5598o
＜2018.4.17-4.23 BeautyTech関連記事まとめ＞
今週は、スマートアパレルへの応用が期待される世界初のアイロンで貼れる超薄型太陽電池の開発や、アリババ Tmallのプレミアメンバーズクラブ、パーフェクト社の最新アプリ、台湾ECサイトの海外展開などアジア発のニュースが目立った。
■ デザイナーズブランドをバックアップするIMCFが6,000万円の資金調達
出典：Instagram @perverze_official
パーバーズなど、3つのブランドのインキュベーション支援を行うIMCFが6,000万円の資金調達を行った。いずれのブランドも、自ら企画、製造した商品を、店舗を介さずに自社ECで販売するD2Cを軸に展開、スタートから3ヶ月で黒字化している。調達した資金は新たなデザイナーへの投資や既存ブランドの海外マーケティング費用などにあてられる見通し。（2018年4月17日）
WWD JAPAN ：D2Cモデルでデザイナーズブランドをバックアップ、IMCFが6000万円をVCから資金調達
■ アリババのTmall、高額ユーザーのためのメンバーズクラブをオープン
アリババのTmall内に、1年あたりの購入額が15万9,000ドル（約1,700万円）を超える高額消費ユーザー10万人だけが利用できる限定ECサイト、ラグジュアリー・パビリオンがオープンして約1年、このたび会員特典を満載したメンバーズ優待クラブ制度が発足された。専用のショッピングコンシェルジュや、スパやホテル滞在のようなオフライン特典のほか、メンバーだけの独占販売、イベントや新製品の先行予約などのサービスを提供する。同サイトにはバーバリーやジバンシィなどおよそ50の高級ブランドが参加しており、メンバーの半分を占めるミレニアル世代は、2017年、高級衣料品、アクセサリー、化粧品に220億ドル（約2兆3,000億円）を費やしたとされる。（2018年4月17日）
GLOSSY：Alibaba’s Tmall woos luxury brands to sell to its invite-only loyalty club for big spenders
■ 理研と東レ、世界初、アイロンで服に付けられる超極薄太陽電池を開発
出典： WWD JAPAN
理化学研究所と東レは世界初となる耐熱性に優れた厚さ3ミクロンの超薄型太陽電池を開発した。新しい半導体ポリマーを使用した電池で、髪の毛の太さの約1/30の薄さのためシャツに貼り付けても違和感がなく、100℃の熱にも耐えられるのでアイロンによる貼り付けも可能。この電池により、スマホや音楽プレイヤーなどの携帯型ガジェットが電池の残量を気にせず使えるようになり、着るコンピューターも現実になるという。東レは2020年代のはじめにも量産を目指すとしている。（2018年4月17日）
WWD JAPAN ：世界初、アイロンで服に付けられる “3ミクロンの超極薄太陽電池” 理研と東レが共同開発
■ セレクトショップ向けAIマーケットプレイスIndigo Fairが登場
出典：THE BRIDGE
セレクトショップ向けのAIマーケットプレイス「Indigo Fair」は、実店舗を持つバイヤーが卸売業者から商品を手軽に仕入れることができるオンラインプラットフォーム。AIによる画像認識解析機能を用い、各セレクトショップ独自の雰囲気や、商品ラインナップを分析することで、卸売業者が販売するデザイン商品とショップの品揃えの高精度マッチングを行う。登録セレクトショップ数は1万7000店舗、卸売業者数は500社を超える。仕入れ後60日以内に商品が売れなかった場合、卸売業者へ返品できる制度を採用しており、バイヤー側の買い付けにかかるコストと仕入れリスクの解消に効果的とうたっている。（2018年4月17日）
THE BRIDGE：セレクトショップ向けAmazonが登場ーー商品が60日間売れなかったら卸へ返品できるAIマーケットプレイス「Indigo Fair」の強さとは？
■ パーフェクト社、AI/AR関連アプリやスタートアップ支援プロジェクト続々発表
YouCamを運営するパーフェクト社はアムウェイとパートナーシップを結び、ユーザーが150あまりのアムウェイの化粧品を試したり、購入ができるAI/ARモバイルアプリをローンチすると発表。韓国を皮切りに、日本やタイ、米国でも展開する予定。また、同社は中国のベンチャーキャピタルなどと提携し、美容業界に貢献する、AIやARのソリューションを活用した革新的なアプリの開発を支援するためのコンペティション、AI Meets Beauty Challengeを開始した。1位に2,000ドル、2位は1,000ドル、3位は500ドルの賞金が与えられる。（2018年4月17日、19日）
GLOBAL COSMETICS NEWS：YOUCAM TEAMS UP WITH AMWAY TO LAUNCH AR SHOPPING EXPERIENCE
COSMETICS BUSINESS：Perfect Corp announces global AI beauty challenge
■ RODAN + FIELDS 北米でナンバーワンスキンケアブランドに選出
スキンケアブランドRodan + Fieldsは、国際的な市場・産業調査を行うEuromonitorによって、北米（カナダ＆米国）のナンバーワンスキンケアブランド、および、2017年米国で最も急速に成長したビューティ＆パーソナルケアブランドに選ばれた。女性皮膚科医であるケイティ・ロダンとキャシー・フィールズによって設立された同ブランドは、医療の現場で聞いた患者の声にもとづき生まれた「処方箋なきスキンケア」プロダクツで、年間15億ドル以上の収益を上げており、今後5年間も2桁成長が予測されている。（2018年4月19日）
GLOBAL COSMETICS NEWS：RODAN + FIELDS NAMED TOP US SKIN CARE BRAND
■ 台湾のハンドメイドECプラットフォームPinkoi、アジアへ事業拡大
出典： THE BRIDGE
台湾のハンドメイド商品ECサイトPinkoiは、アジアでの事業拡大の方針を発表した。過去2年間で海外からの注文が200％増加し、全取引の30％を超えるまでになったことが背景にある。2015年にはタイに進出、成長に弾みがつき、2016年には日本のハンドメイドECプラットフォームiichiを買収している。現在は中国への本格進出を目指し、ロジスティクス面での透明化を高めるため、DHLのほか地元業者とも連携するなど、準備を進めている。（2018年4月19日）
THE BRIDGE：台湾のハンドメイドマーケットプレイス「Pinkoi」、アジアでさらなる事業拡大へ
■ カリフォルニアで美容の専門家のオンデマンド派遣サービスが加速
出典： 美容経済新聞
米国Mobile Stylesは、ウェルネスと美容の専門家を派遣するオンデマンドのヘルス＆ビューティアプリをローンチした。マッサージセラピストのほか、エステティシャン、ネイリスト、理髪師、メイクアップアーティスト、ヘアスタイリスト、ヘアカラーリストなど幅広い分野のフリーで活躍するスペシャリストとユーザーが瞬時につながれて、いつでも好きなサービスが受けられる。ロサンゼルスとオレンジ郡の広域をカバーし、カリフォルニア州で事業を開始。ニューヨーク州やネバダ州の大都市での展開も視野に入れるという。（2018年4月19日）
美容経済新聞：加州でウェルネスと美容のオンデマンドサービス派遣業が加速
■ @cosmeのユーザー動向、今回のキーワードは「睡眠美容」
image: Adam Grabek via Unsplash
睡眠不足が積もり積もって借金のようにたまり、心身の健康に悪影響を及ぼす「睡眠負債」というワードが話題となったが、美容と睡眠もまた切り離せないものである。国も食育の次は睡眠教育に力を入れるとしており（厚生労働省は14年に『健康づくりのための睡眠指針』を約11年ぶりに改定）、今後とも注目される分野であろう。昨年はエリクシールやアテニアなどが発表した睡眠美容に着目した製品が人気だった。今年もSK-Ⅱ から寝ている間にケアできる「SK-Ⅱ オーバーナイト ミラクル マスク」が発売され、ライフスタイルの変化や寝る時間の少ない忙しい女性たちにブランドが向き合っていることを印象づける、この傾向はしばらく続きそうだ。化粧品以外でもサプリ、ナイトブラ、睡眠アプリなど関連商品が多く、マーケットが意外に大きいのも特徴といえる。 （アイスタイル リサーチプランナー 西原羽衣子、原田彩子）
Text: 林美由紀（Miyuki Hayashi）、編集部
Top Image: Alex Holyoake via Unsplash