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快進撃のD2Cブランド、2人の起業家が「愛される」製品づくりのヒントを語る

BeautyTech.jpでは2020年11月26日、ともにミレニアル世代(1981〜1996年生まれ)でD2Cブランドを運営するパペルック株式会社 CEO 小澤一郎氏と株式会社ストークメディエーション COLORIS ブランドプロデューサー 稲葉菜月氏を招いたウェビナーを@cosme for Business上にて開催した。「ミレニアル世代D2C起業家に聞く~ファンに長く愛される化粧品づくりとは~」と題した同ウェビナーでは、2人のブランドのコアターゲットであるミレニアルやZ世代の価値観やD2C・P2Cブランド運営の秘訣が語られた。そこからは「スピード感と製品の良さは譲らない」とする2人の共通意識も明らかになった。

小澤一郎氏、稲葉菜月氏が考える、ファンに長く愛される化粧品づくりとは

本ウェビナーのアーカイブ動画は@cosme for Businessより視聴可能だ。当日は小澤氏、稲葉氏に対し、モデレーターを務めたBeautyTech.jp編集長 矢野貴久子が、ミレニアル・Z世代の価値観や同世代に支持される化粧品づくりについて質問し、両氏からは下記のようにさまざまなヒントが得られた。

・ミレニアル世代のペインポイントとは(18分12秒〜)
・ユーザーインサイトやヒントを得るためのデータの扱い方(31分10秒〜)
・最も重要視しているマーケティング施策(39分06秒〜)
・共感してくれるプロフェッショナルな方々とも連携(47分23秒〜)

こういったヒントを理解する背景として、ここではパペルックとストークメディエーションがどんな製品をどのように作り出しているのかについて触れておきたい。

小澤氏のパペルックは全てを内製できる環境でP2Cも支援

小澤氏は大学在学中の2011年に、アプリの開発会社としてパペルックを設立している。そして2015年に、妹で大手金融のキャリアがある取締役の小澤朋代氏とともに美容メディア「FAVOR(フェイバー)」を立ち上げた。現在は、フェイバーで最も人気のパーソナルカラー診断に関する記事からスピンオフしたD2C「FAVES BEAUTY(フェイブスビューティ)」や、Z世代(1996年から2016年生まれ)向けアパレルセレクトECの運営のほか、それらによって蓄積したノウハウにもとづきインフルエンサー発P2Cブランドの支援も行っている。

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出典:FAVES BEAUTY

パーソナルカラーに特化した化粧品D2Cであるフェイブスビューティは、3ヶ月という短期間で企画からブランドローンチまでを行なった。さらに驚くべきは、そのクリエイティブから公式Webサイト上のパーソナルカラー診断機能の開発までを、ほぼ内製で仕上げた点だ。こうしたスピーディな裁量がかなう環境を同社は強みとし、まずは製品を出してみて、市場の反応を見ながらアップデートを重ねるというアジャイル開発的なブランド運営を行っている。

そのなかで得られた実践的知識は他社ブランド支援にも生かされている。これまでに支援したブランドの1つである、ファッションモデル古川優香氏がプロデュースするP2Cブランド「RICAFROSH(リカフロッシュ)」については過去にも報じたが、第一弾商品のリップティントは約8ヶ月で50万個出荷のヒットとなった。リカフロッシュ以外にもタレントかんだま氏の「easestyle(イーズスタイル)」など、パペルックが支援するP2Cブランドが続々と立ち上げられている。

COLORIS 稲葉氏は、自身と等身大のユーザーに向けブランドを展開

一方で稲葉氏は、日経トレンディの2021年ヒット予測にもランクインしたパーソナライズヘアカラーのD2C「COLORIS(カラリス)」で、ブランドブロデューサーをつとめる。COLORISは、ポーラ・オルビス ホールディングス出身の梅野祐樹氏が設立したスタートアップ、ストークメディエーションの第一弾ブランドで、稲葉氏と梅野氏はともにミレニアル世代で、ポーラで同僚だったという間柄だ。

COLORISはユーザーがWebサイト上の質問に答えると、1万通り以上の組み合わせのなかから髪質や仕上がりの好みに合わせたヘアカラーを注文翌日に手元に届けるサービスで、サロン品質の髪のカラーリングを自宅で可能とする。2019年9月ローンチから、コロナ禍での巣ごもり現象を追い風に、2020年11月現在の会員数は2万人以上に成長している。

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出典:COLORIS

20代後半から30代後半の女性をメインユーザーに、初回購入時の定期購入選択率7割以上、定期購入2回目の継続率は9割以上という数字は、ヘアカラーがスイッチされにくい商材という理由以外にも、稲葉氏が自分と等身大のユーザーを想定しながら行っているこまやかなサービス設計がもたらしたものだ。

それはストークメディエーションが掲げる、ニッチながらより深く顧客に“刺さる”ブランドを2040年までに100個創出するという「ニードルブランド構想」の現われでもある。

@cosme for BUSINESSは2020年10月にオープンした、株式会社アイスタイルの化粧品ブランド向けサービス概要や役立つ各種情報を発信するポータルサイトで、BeautyTech.jpは今後も同サイト上でウェビナーを開催する予定だ。

Text: 大塚愛(Megumi Otsuka)

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