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「サステナビリティ・スコアリングシステム」「JD MALL」「第三国の市場開拓」がキーワード【海外トレンド2021年9-10月】

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毎月1回、ビューティ業界にインパクトを与える海外ニュースを特選してピックアップ。注目すべきポイントと報道の裏側にある背景を解説し、グローバルな視点からビジネスの潮流を紐解くヒントとなるニュースまとめ。

グローバル大手5社が手を組み共同設計したサステナビリティ・スコアリングシステム

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出典:Premium Beauty News

★注目ポイント
グローバル企業5社が主導する新しいスコアリングシステムは、ブランドを横断して化粧品の環境への影響に関する透明性を高め、消費者がより持続可能な商品選択をすることを可能にする。業界スタンダードとなるかに注目。

ヘンケル、ロレアル、LVMH、ナチュラ&カンパニー、ユニリーバは、化粧品業界全体の環境影響評価およびスコアリングシステムを共同開発するための新たなグローバルコラボレーションを発表した。目的は、化粧品の環境への影響(処方、包装、使用法)に関する透明性を高め、消費者がより持続可能な商品を選べるようにすることにある。

この共同事業体は、持続可能性コンサルティング会社Quantisと協力して、科学に裏打ちされた方法で製品のライフサイクル全体にわたる環境影響を測定するとともに、フォーミュラやパッケージング、成分や原材料が環境に与える影響に関するデータベースを備えたシステムを開発するとしている。これにより、化粧品ブランド側は自社の個別の商品の環境インパクトを簡単に計測でき、消費者側はA〜Eに分類されたスコアリングをもとに、同じカテゴリー内の化粧品をブランドをまたいで比較検討することができる。

このグローバルなイニシアチブは、規模やリソースにかかわらず、すべての化粧品メーカーに開かれており、主導する5社は他社の参加を広く呼びかけている。

数年前から、いくつもの企業やNGOが化粧品の環境スコアリングシステムの立ち上げを試みてきたが、それぞれ異なる方法論にもとづいているため普及が難しかった。グローバル大手が協働するこのアプローチは、業界におけるスタンダードの確立という意味でも意義が大きい。


環境フットプリントにおける透明性を高めるこうした動きは、SDGsなどの目標や概念が一般消費者にも身近な課題として認識されはじめたことが背景となっている。国内外ともに大手化粧品企業は、たとえば「カーボンゼロ」を目指すなど、さまざまな取り組みをすでにはじめている。花王は脱炭素社会実現に向けた施策の一環として、ジェネックスとみんな電力の2社と電力購入契約を結び、太陽光発電設備と再生可能エネルギーを購入し2022年2月から本社で使用する。

また2021年9月にはロレアルUSAがカーボンニュートラルの目標を、予定より4年早く達成したと発表した。製造および流通施設、管理施設、R&D施設を含む、米国12州の25のロレアルUSA関連施設のすべてで、スコープ1、2の排出量がカーボンニュートラルになったとしている。

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