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アモーレパシフィックが店頭での3Dプリントパーソナライズマスクを実現【CES2020】

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店頭が、家庭が、ラボであり、ファクトリーになる。CES2020レポート2回目は、アモーレパシフィック、ウエラ、ロクシタンがすでに市場への投入を決めた、ハイパー・パーソナライズなスキンケアやヘアケア製品を紹介したい。

ハイパー・パーソナライズなサービスやスキンケアを、店頭や自宅で享受できる。これらのアイテムが意味するのは、店頭や自宅がラボでありファクトリーになるということだ。5G時代も見据え、このどこでもファクトリーの登場は、旅先や出張先の店舗やホテルで、マシンさえあれば自分のデータと現地の環境データなどを加味したスキンケアアイテムが受け取れることを意味する(日本では現在、薬機法上実現は難しい)。それが当たり前となる時代を予見するかのような製品の発表があちこちで見られた。

アモーレパシフィックの3Dプリントマスクが示唆するもの

韓国最大手アモーレパシフィックがCES2020で、高機能性スキンケアブランドIOPEから発表したのは「Tailored Facial Mask 3D Printing System」だ。IOPEは、世界中で大ヒットとなったクッションファンデを生み出したブランドでもあり、常に革新を続けるブランドのひとつでもある。

図1

出典:CES2020公式サイト

この3Dプリンティングマスクは、独自のスマートフォンアプリからユーザーの顔の寸法を測定し、各自の顔の特徴や肌コンディションに応じてパーソナライズしたハイドロゲルマスクをその場ですぐに作成する。大量生産のフェイスマスクは目鼻の位置や口周りなど、顔にフィットしないこともしばしばだが、その課題を解決し、ニーズにしっかりマッチしたスキンケア体験を提供するとしている。

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同システムは店頭での利用を想定したものだ。流れとしては、まず美容アドバイザーがカメラのセンサーが装着された皮膚測定器を用いて、肌の乾燥度やシワなど顧客の肌の状態をモニターに写しながらコンサルティングを行う。その後、カメラと専用アプリで顔の大きさや眉、目、鼻、口などの位置、高さなどを3Dで測定し、フェイスマスクをデザインして専用プリンターで出力。最後に、スキンケア効果を持つハイドロゲルを注入して完成する。所要時間は5分にも満たない。

図1

ハイドロゲルは事前のコンサルティングをもとに、額、目の周り、鼻、頬、口の周りの5つのエリアにそれぞれ違う成分を注入して、各自に最適な機能を持たせることができる。また、マスクは専用パウチに入った状態で自宅へと持ち帰り、ホームケアに使用する。4月には、ソウルの旗艦店で実用が開始される予定だ。あわせて、2020年中には中国での展開も行われるという。

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